「暮らすように旅したい!」 旅のあれこれ ariruariru

勤め人ですが心は旅人。ヨーロッパ中毒気味。「言葉」が大好き。

ヨーロッパ旅「キリスト教の文化に寄り添いたい〈その2〉」

 目次

 

旅の中で出会う文化と生活、そして宗教

ヨーロッパが好きで、よく訪れている。
ariruariru.hatenablog.com

 

 ヨーロッパを旅すると、

日々キリスト教を感じる場面に出会う。

ヨーロッパの文化とキリスト教

切っても切れない関係。

 

日本では宗教を感じる場面が少ない。

私も初めて海外に行った高校生のころ、

「あなたの宗教は?」とホームステイ先で聞かれて、

上手く答えられなかった苦い思い出がある。

日本の人は無宗教ではないのに、

無宗教だと思っている人が多いのではないだろうか。

 

日本の文化には神道や仏教が影響しているのに、

生活にあまりにも溶け込んでいるからか

実感がないというのが正直なところ。

しかし、ヨーロッパの人々は実感を持っている。

それは、かつてキリスト教がほかの宗教にその地位を

危ぶまれた時代があったからだと、

私は思っている。

 

ヨーロッパで教会を訪れる

特に教会は、キリスト教徒の祈りの場だが、

キリスト教徒以外にもさまざまな面で

驚きや感動を与えてくれる場だ。

初めて観光で教会に足を踏み入れた時は、

居心地の悪さと言うか、場違いな雰囲気を感じた。

入ってはいけないところへ入ったような。

 

でも次第に、教会はキリスト教徒だけのものでは

ないんだなと思うようになった。

宗教は違えど、教会が放つ魅力や神々しさは

だれにでも感じ得るものだから。

 

キリスト教徒の人は教会へ入ると胸で十字をきる。

私は一礼をして入ることにしている。

キリスト教という宗教に対する敬いの気持ちを込めて。

  

イタリア・フィレンツェ

イタリアは見どころの多い国だ。

イタリア人はほとんどの人がカトリックである。

街にはさまざまな時代の教会がひしめき合う。

 

私が何度か滞在したフィレンツェは、

イタリア中部トスカーナ州の州都で、

中世の街並みが残る、世界遺産の街。

 

フィレンツェ最大の見どころがこのドゥオーモ。

正式名称サンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂だ。

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この大聖堂はフィレンツェの街の象徴である。

フィレンツェに暮らす人にとって

とても誇らしい建物、誇らしい存在だ。

白と緑とピンクの色大理石で装飾された建物は、

まさに唯一無二の存在。

まさにイタリアのゴシック様式

まず、その大きさに圧倒される。

そしてこのクーポラ!

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一度見たら忘れることのできない色とフォルム。

フィレンツェの街には欠かせない。

 

クーポラの上に登るには、

500段以上の階段が待っている。

細い通路や螺旋階段は、

息が詰まり、閉塞感すら感じる空間。

ドゥオーモの歴史を感じずにはいられない。

そしてようやくのぼりつめた

クーポラの上からの眺めは格別。

(クーポラにのぼってしまうとクーポラ自体が見えなくなって

しまうので、私は隣のジョットの鐘楼に登ることが多い。)

 

この街の美しさをこの大聖堂が守っている。

と、私は信じている。 

 

都会的なイタリア・ミラノ

ファッションの街ミラノのドゥオーモ。

荘厳で繊細な彫刻がこれでもかと並ぶ。

壮大なゴシック様式だ。 

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訪れる時間が変わると、大理石の色も変わる。

見るたびに違う表情を見せるファザード。

 

そしてミラノのドゥオーモの魅力の1つは、

この奥のステンドグラス。 

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吸い込まれていく感覚。

5廊式の内部は神の存在を否定できない

説得力で満ちている。

その壮大な奥行きに遠近感を失うほどだ。 

 

フランス・パリのノートルダム大聖堂

パリのセーヌ川の中州に凛として建つのが

ノートルダム大聖堂

あまりにも有名なこの教会の前には、

観光客がいっぱい押し寄せてくる。

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 内部は、光の洪水だ。

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観光地の1つ、パリのノートルダム

パリという街の発祥の地。

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内部は静寂が保たれていて、

浮かれ気分の観光客の1人として足を踏み入れると、

恥ずかしくて申し訳ない気持ちにすらなる。

一瞬でこの場所がどんな場所かを教えてくれる。 

 

教わることばかりの旅で

その土地を気に入って訪れることは、

その土地に暮らす人々の習慣や文化を

できる限り知ろうと努力すること。

 

旅先で教会を訪れると、

説明などなくても、そのすばらしさがわかる。

言葉や予備知識なしでもわかることがたくさんある。

それが旅の醍醐味でもある。

でももっと知りたくて、

言葉や文化を勉強する。

 

旅人はその土地の人間にはなれない。

現地にできるだけ溶け込みたいとは思うけれど、

違う土地の文化を持っているからこそ旅人なのだ。

これからも旅人として、

いろんなものをいろんな角度から見てみよう。

 

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オランダ&ベルギー旅「気ままに過ごす快適旅!アムステルダムのゆるやかな朝食と猫」

2009年8月

 

夏のオランダ旅。

アムステルダムに滞在して、

アルクマールのチーズ市や

ザーンセスカンスの風車をめぐった。

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目次

 

オランダの夏はさわやかな気候

朝晩はすずしくて肌寒いくらい。

陽が差すと気温が上がり、曇ると寒い。

蒸し暑い日本からやってくると

涼しい気候はうれしいが、

一日の中でころころかわる暑さ寒さに

上着を着たり脱いだり、

サングラスをかけたり外したり、

帽子を被ったり脱いだり忙しい。

日本の気候天候は、優しいなと改めて思う。

 

旅はたっぷりの朝ごはんから

 さて、この日はたっぷりの朝ごはんから始まった。

普段の私は、トーストとコーヒーを

時間に追われながら流し込むと言う

残念な朝食を摂っているのだが、

旅の朝ごはんはゆっくり、たっぷり。

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ヨーロッパの朝食の基本は、

コンチネンタルブレックファスト。

パンとコーヒーが基本だが、

いつも私がお世話になる、

三ツ星ホテルや四つ星ホテルでは

サラダや温かいお料理が用意されていることが多い。

 

朝食ルームは情報の宝庫!

 旅の朝、朝食ルームはいろんな情報の宝庫だ。

朝食で提供される食材や調理法は

その国のお国柄をよく表している。

また、同じホテルに泊まっている

他の宿泊客の様子も知ることができる。

 

そして、その日の旅のプランを練ることもできる。

隣のテーブルから、昨日どこへ行ったなどの話が

聞こえてくることもあるし、

ホテルのスタッフに質問することもできる。

 

アムステルダムのホテルの朝食は

パンの種類が豊富。

オランダのパンは少し酸味があって

味がしっかりしているものが多い。

寒さに強いライ麦や大麦のパン。

そして、コーヒーは濃くてたっぷり。

この酸味のあるパンに、濃いコーヒーがよく合うのだ。

 

生野菜の種類は少なくて、豆の料理と

あとは数種類のチーズが並ぶ。

素朴だけど、いかにもオランダらしくて

楽しくなる朝食だ。

 

華やかと言うわけではないけれど

 アムステルダムで数日を過ごした印象は、

華やかではないけれど、機能的で無駄のない街。

きっと住むならこんな街が住みやすいに違いない。

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肩の力を抜いて、ぼんやりできる緑もあるし、

トラムが走って交通の便もいい。

オランダの人は英語が上手くてみんな親切。

でもおせっかいではない。

居心地の良い距離感。

 

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アムステルダムは猫の多い街だ。

ホテルの近所にいつもいる猫。

 

暮らしてみたいなと思う街がまた増えた。

今日もアムステルダムをまだまだ歩く。

 

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オランダ&ベルギー旅「気ままに過ごす快適旅!風車が語る村 ザーンセ・スカンス」

2009年8月

この夏は、オランダとベルギーの旅へ。

蒸し暑い日本を脱出して、

爽やかなオランダの夏を満喫中。

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目次

 

オランダ人とチーズ

この日は金曜日。

アルクマールのチーズ市を楽しんで、

オランダ人とチーズについて考えた。

 

アルクマールのチーズ市はこちら

    ↓

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その土地の風土とその土地の人々、

その土地の食文化は密接に関係している。

旅をして実感したことを、

また新しい土地でも確認する作業だ。

これが私の旅の楽しみの1つ。

 

アルクマールからザーンセ・スカンス

 チーズ市で盛り上がるアルクマールを出発して、

ザーンセ・スカンスへ向かう。

ザーンセ・スカンスは、

アムステルダムの北およそ15㎞のところにある

風車の村として知られる場所だ。

アルクマールの帰りに寄り道しようと思っていた。

 

オランダの列車は清潔な感じ。

嫌な感じはまったくない。

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 (足元に新聞をしくあたりがオランダ的?)

 

朝、アムステルダム中央駅で切符を購入した時に

駅員さんに確認しておいた。

 

アルクマールの帰り道に

ザーンセ・スカンスに寄れる?と聞くと、

「それは無駄のない良いまわり方だ」と

褒めてもらったので、その通りに。

駅員さんからは電車の時刻表と

乗り継ぎの良いおススメの電車を教えてもらった。

 

「効率の良いまわり方=良いまわり方」

というのがまたおもしろい。

オランダは合理的で無駄のないことを好む国。

旅人には好都合だ。

 

ザーンセ・スカンスに到着!

 途中で電車を乗り換えて、

予定通りにザーンセ・スカンスの駅に到着した。

駅は静かでのんびりした雰囲気。

鳥の鳴き声がする。

詳しい地図をもっていないので、

街の中にある案内板を頼りに進む。 

途中、こんな光景も!

おー!

https://www.instagram.com/p/BqBP4QEAzxl/

 

大規模な跳ね橋に出会った。

小さい運河にかかる跳ね橋は想像していたけど、

こんな大規模な橋でも跳ね上がるのか!とびっくり。

これも海抜0m以下の国、オランダらしい景色だ。

 

風車のある眺めに感動!

無事に橋を渡ってしばらく住宅地を歩くと、

目の前にこれこそオランダという風景が見えてきた。

これこそオランダの原風景なのだろう。 

https://www.instagram.com/p/BqCjPl_gNae/

 

ザーンセ・スカンスの風車たちは

実は元々ここにあったわけではない。

 古いものを大切にするオランダであっても

昔ながらの風車はだんだん消えつつあって、

今、ザーンセ・スカンスにあるのは

各地から移築されたものなのだ。

 

風車の中へ入って感じること

 ザーンセ・スカンスでは、

風車の中に入ることができる。

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 近づくと、ちょっと怖さも感じるような。

遠くから見ていた印象とはちょっと違う。

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 風車は働き者だ。

風車の並ぶ風景をちょっと幻想的で

絵本の中の風景のように思っていたが、

中に入るとその印象は一変。

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 風車は生活そのものだ。

水と闘うオランダで水を掻きだし、

粉を挽き、木の実をすりつぶして油を採る。

 

オランダという国は 

「オランダ」という国は、

本当にオランダ人が造ったんだと思う。

そりゃそうだろう、という話だが、

「世界は神がつくり、オランダはオランダ人がつくった」

という言葉がある。

それは大げさな比喩でも、たとえ話でもなく、

まさにその言葉通りだと思った。

 

オランダに暮らす人は、

努力と工夫でこんな難しい土地に

長らく住み、文化や産業を発達させてきた。

 

風車は、動かさないと朽ちてしまうそうだ。

ごとごとと風車が動く。

すぐそばで見るとものすごいスピードで

羽根が風を起こす。

ものすごい振動と

耳を塞ぎたくなるような音。

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 こんな振動や音に負けない、

芯の強さがオランダにはあるように思う。

オランダに生きてきた自信みたいなもの。

それはどこか羨ましくもあり、

静かな尊敬と感動に値するものだった。

 

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オランダ&ベルギー旅「気ままに過ごす快適旅!チーズは宝物!アルクマールを歩く」

2009年8月

 

この夏はオランダの旅へ。蒸し暑い日本を脱出して、

爽やかな夏を楽しむ。

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この日はアムステルダムから電車に乗って、

アルクマールを目指した。

アルクマールは毎週金曜日にチーズ市が

行われることで知られる街だ。

 

目次

 

チーズに沸く街アルクマール

アムステルダム中央駅から電車で40分。

美しい街アルクマールへ。

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アムステルダム中央駅は、多くの人でごったがえしている。

でも案内がわかりやすくて便利だ。

迷うことなくホームまで行ける。

切符を買った窓口でも、こちらが聞く前に

時刻表を出して情報を教えてくれた。

 

オランダの人は英語がとてもうまい。

オランダ語は難しいので、

なかなか聞き取れなさそうだが、

流暢な英語でみんな話してくれるので、

困ることはない。

旅人にはありがたい国だ。

無駄なおしゃべりもなし。

これもラテン系の国とは大きく違うところ。

 

さて、快適な列車の旅でアルクマールに到着。

何人もの乗客が私たちと一緒に降りた。

みんなチーズ市がめあての観光客だろう。

駅横の踏切を渡って、運河を越えると

メインストリートが見えてくる。

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 アルクマールは、のどかで美しい街だ。

でも、金曜日は特別。

街全体がワクワク感に包まれている。

 

街歩きを楽しみながら、

ヴァーフ広場に到着。

広場はすでに人で埋め尽くされていた。

すごい熱気!

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重たいチーズをユニークな動きで力強く運んでいく。

あちらこちらから歓声があがる。

これはもう一つのショーだ。

 

たかがチーズ、されどチーズ

チーズ市でチーズを運ぶ姿に歓声をあげ、

チーズの露店を冷やかしながらめぐって、

チーズ市の雰囲気を楽しんだ。

広場に面する計量所前に人だかりが。

私たちも中へ入ってみる。

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現在、計量所そして使われているこの建物は、

もともとは礼拝堂として建てられたものらしい。

にぎやかな広場から中へ入ると、

計量する男たちの声が響く。

 

昔ながらの方法で計量される様子は、

その方法を現代にただ伝えるだけでなく、

オランダの歴史に思いを馳せる場所だ。

 

「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った」

という言葉がある。

国土のほとんどが海抜0m以下で、

長年水と闘ってきたオランダ。

 

決して恵まれていない土地で、

たくましく暮らしていくためには

相当な苦労と工夫が必要だったはずだ。

 

私も、オランダはチーズが美味しい国だという

ことぐらいはもともと知っていた。

でも、それだけじゃない。

 

オランダの風土やオランダ人の気質に少し触れると、

このチーズが宝石のような気がしてきた。

オランダ人はこのチーズがなかったら、

きっと今のようなオランダを作ることは

できなかったんだろうな。

 

さっきまで広場で歓声をあげていた自分。

計量所の中で響く声を聞いていたら、

礼拝堂が計量所になったことに、

なんの違和感もなくなっていた。

 

新しい土地で飲むコーヒー

その土地の風土とその土地の人々、

その土地の食文化は密接に関係している。

旅をして実感したことを、

また新しい土地でも確認する作業だ。

これが私の旅の楽しみの1つ。

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アルクマールの駅前で、カフェに入った。

次の電車まであと少し。

だれも客がいない店内に、

静かで落ち着いた空気が流れている。

 

オランダ人のように

まっすぐで力強いコーヒー。

もうちょっと考え事をしていたい気分だ。

 

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オランダ&ベルギー旅「気ままに過ごす快適旅!アムステルダムから始まる!ビールと自転車とトラム」

2009年8月

 

オランダ・アムステルダムへ。

今回の旅は、アムステルダムから始まる。

直行便であっという間に到着。

すぐに街歩きが始まった。

 

今回の旅は、オランダの街をいくつかめぐって、

その後はベルギーへ移動。

ブリュッセルを拠点にめぐって、

そして旅の最終地点はフランスのパリ。

パリから帰国する予定。

約2週間で3か国を移動する旅だ。

 

目次

 

アムステルダムで、ごはん!

中央駅からトラムで十数分。

予約したホテルはリーズナブルな三ツ星ホテル。

夕方4時ごろに到着するとすぐにチェックインできた。

オランダはサクサクと旅が進みそう。

早速街歩きへ出発だ。

 

まずはホテルの近所をウロウロする。

夏のアムステルダムはとても爽やかだ。

曇り空に時々風が吹いてきて、

半袖に薄手のカーディガンでは

ちょっと肌寒いくらい。

 

ホテルのすぐ裏手に広大な公園がある。

フォンデル公園というこの公園は

緑豊かな森林が広がる気持ちのよい場所。

公園を少し歩くとカフェを発見。

お腹が空いていた私たちは

さっそくオランダで最初のごはん。

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緑豊かな公園の緑を眺めながら、早めの夕食?

遅めの昼食?みたいなごはん。

 

まずはビールで旅の始まりをお祝い。

オランダと言えばハイネケン

普段はあまりビールは飲まないのだが、

やっぱりその土地のものをいただきたくなる。

店員さんにおすすめビールをたずねると、

「アムステル」という答えが返ってきた。

というわけでハイネケンとアムステルが並ぶ。

 

お料理はハンバーガーを注文。

付け合わせのフライドポテトが絶品。

オランダの人はじゃがいもが大好き。

肥沃な土地が少なく、冬の寒さが厳しいオランダ。

じゃがいもは欠かせない食材だ。

この旅でこの後、どれだけじゃがいもを食べたことか。

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 気持ちの良いカフェのオープンテラスで食事を

とっていたら、夕立のような雨が降ってきた。

気温がぐっと下がって寒くなってくる。

日本とは違って湿度の低いヨーロッパの夏。

気温の変化がとても激しい。

日本の気候は本当に穏やかだと、

日本を離れると切に感じる。

 

雨上がりの空の下で

夕立の後、街はよりいっそう美しくなった。

雨に洗われる独特の街並み。

自転車大国のオランダ。

国土のほとんどが干拓地のオランダは、

本当に平らなのだ。

山だらけの国、日本からすると

本当に平らなのだ。

オランダ人が「山」と呼んでいるものも、

日本人からするとまあせいぜい「丘」かな。

ということで、自転車は走りやすいだろうという話。

 

街並みには自転車が良く似合う。

これがオランダなんだなぁと思う。

 

 

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トラムが走る街に、

それを追い越そうとする自転車が駆け抜けていくような。

これがきっと、アムステルダムらしい風景なんだろう。

寒さに震えながら、ホテルをめざす。

旅の初日から、素敵な景色に出会えた。

 

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オランダ&ベルギー旅「気ままに過ごす快適旅!運河でできた機能的な街 アムステルダム」

2009年8月

 

この夏は、トランジットでは何度も空港を

訪れているオランダのアムステルダムへ。

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アムステルダムスキポール空港は、

ヨーロッパ各地への乗り継ぎ便が出ている

大規模なハブ空港

ヨーロッパの旅ではもう何度も訪れたことがある。

めちゃめちゃ広い空港だ。

 

今までの滞在最高記録は、6時間。

空港に6時間はもちろん長くて暇だけど、

広すぎる空港をぶらぶらしていると

だいぶ時間が過ぎていくものだ。

 

目次

 

アムステルダムの中心地へ

そんな空港からは、電車ですぐに

街の中心地へ出ることができる。

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日本からの直行便でアムステルダムへ。

すぐに電車でアムステルダム中央駅へ。

ヨーロッパは遠いけれど、

乗り継ぎなしで明るいうちに

中心地へ入れるなんて、

ストレスの少ない旅の始まりだ。

 

私がよく訪れるヨーロッパは

南ヨーロッパが多い。

イタリアやフランス、スペイン、ポルトガルなどは

キリスト教の中でもカトリックの国。

しかし、今回訪れたオランダは

プロテスタントの方が多くを占める国だ。

 

訪れてみて、その違いにびっくり。

同じヨーロッパにもこんなに違いがあったとは!

 

ヨーロッパなのに電車が時刻通りにやってくる

まずは電車の運行状況にびっくり。

今まで訪れたことのある南ヨーロッパ

国々では、電車にはダイヤなんてものは必要ない!

といった感じ。

遅れるのはあたり前だし、

イタリアなどではどのホームにどの電車が

やってくるかすら誰にもわからない。

 

最初はそんな南ヨーロッパの鉄道事情に

私も困ったり怒ったりしたものだが、

いつの間にやらすっかり慣れっこに

なってしまっていた。

 

だからびっくり。

オランダの電車はちゃんとやってくる。

この旅では何度か電車を利用したけれど、

時間通りにやってくる電車に、

キレイな車両に、

そして的確な案内をする駅員さんに

感動だった。

 

運河の街、街そのものが運河

アムステルダムが運河の街ということは

知っていたことだが、

行ってみて歩いてみて感じたのは、

運河の街ではなく、街そのものが運河なのだ

ということ。

 

街自体が海に浮いているような感覚だ。

今まで行ったことのある場所でいうと、

やっぱりイタリアのヴェネツィアに近い。

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まっすぐな建物は1つもない。

(ような気がする。)

ずっとゆらゆらと動いているような感覚。

震度1くらいの地震がずっと起きているような。

建物と建物が寄り添いながら建っている。

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ひんやりした真夏のアムステルダム

北欧の香りと独特の景観。

ちょっと頑固な感じのオランダの人々。

こだわりの強さと芯の強さを感じる。

(私の個人的な見解です。)

 

ガツンと力強いお料理に軽やかなビール。

素朴で質素な教会に機能的な街。

華美を好まないシンプルな暮らし。

 

教わることの多い、

新しい価値観を知る旅になった。

ちょっとずつふり返ってみる。

 

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イタリア フィレンツェでホームステイの旅「大好きなフィレンツェにさようなら」

2010年8月

 

イタリア・フィレンツェでのホームステイ。

何度か旅行で訪れたこの街に住んでみたくて、

今回はホームステイという滞在の形にしてみた。 

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大人のホームステイは発見がいっぱい。

新鮮な気持ちで2週間を過ごした。

フィレンツェの魅力に

さらにとりつかれてしまった感じ。

 

目次

 

暑い夏のフィレンツェをのんびり

フィレンツェはイタリア中部の街。

乾燥はしているものの、

フィレンツェの夏の暑さはなかなかのものだ。

日中の日差しは肌に痛いほど。

 

旅行で滞在した時は

日中に街歩きを敢行してへとへとになった。

暑いー!と言いながらホテルに帰って

ゴロンと昼寝するのもいいけど、

今回の旅は暮らす旅。

のんびり無理のない旅を満喫だ。 

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何度見ても美しさに感動するフィレンツェ

こんなに美しい街を残してくれた先人達に

感謝したくなる街。

歩いても、丘の上から眺めても、

ため息が出る美しさ。

 

でもその街には普通の暮らしがちゃんとある。

フィレンツェに暮らす人々は、

この美しい街を愛していて、

そして丁寧な暮らしをしている。

 

しっかり丁寧に暮らすこと

観光客でごった返す通りを抜けると、

路地にひっそりとたたずむ店に

一人で入っていく地元の人の姿。

老舗のバール、古道具屋、マーブル紙の店。

当たり前のように吸い込まれていく。

 

こんなにも観光客があふれているのに、

路地の店にはピリッとしたひんやりした空気。

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いったい何が日本と違うのだろうと

考えずにはいられなかった。

 

2週間暮らしてみて、

その暮らしぶりの一端を体験した。

伝統的なものや昔の暮らしを大切にしながら暮らす。

時代とともに暮らし方は変わっては行くが、

前の時代に対する変わらぬ尊敬の念がある。

そこが日本と違うのかなぁ。

  

ホームステイ先を出る

いよいよホームステイ先ともお別れ。

どちらかというと動物苦手な私も、

多少は仲良くなれたワンちゃん。

最後の日に玄関を出ると、

前庭でこんなポーズ。 

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おじいちゃんには「カッティーバ、カッティーバ」と

出発の前日の夜から繰り返し言われた。

カッティーバとはイタリア語の「cattiva」、

「悪い」という意味の女性形で

日本に帰ってしまう私に「悪い子だ」と言っている。

 

おじいちゃんのイタリア語は私には難しくて

分からないことも多かったけど、

2週間でいろいろお話をした。

おじいちゃんは映画が好きで、

若いころ日本の映画を映画館で見て感動した話や、

息子に日本語を学ばせようとしたけど

全然勉強してくれなかったという話など。

 

このお宅で、すっかり娘気分で

過ごした愛おしい時間ももう終わり。

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普段とは違う役回りを与えられ、

リフレッシュできた時間。

いい意味で予想不可能な旅。

 

いい出会いに支えられた2週間。

また来ます、フィレンツェ

とりあえず、いったん、さようなら!

 

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イタリア フィレンツェでホームステイの旅「好きな街を自分の街にする方法」

2010年8月

 

イタリア・フィレンツェに滞在中。

何度か訪れたフィレンツェも、

ホテルで過ごした時はお客さん気分。

今回のホームステイは、

現地に移住してきたような気分で過ごす。

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目次

 

なじみの場所も、通りも増えてきた

ガイドブックに載っている観光地を巡るのも

もちろん楽しいのだけど、

自分しか知らない心地よい場所を探して

歩くのも楽しい。

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今回の旅でお世話になったお宅は、

フィレンツェの南側の丘の上だ。

 

最初にフィレンツェを訪れた時は、

アルノ川の南側に渡ったのはピッティ宮を

訪れるときぐらいだったが、

今回はぶらぶら歩く機会も増えた。

 

フィレンツェには同じよう

な美しい通りがたくさんあるが、

自分好みの通りを見つけるとうれしい。

何度も歩いたセッラグリ通り。

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レプブリカ広場は旅人も訪れる有名な広場だけど、

目抜き通りから少し入ったところにあって

人々が東西南北から集まってくる広場らしい広場。

ここもお気に入り。 

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ドゥオーモの裏手にあるちょっと地味なバール。

フィレンツェを訪れる度に必ず寄る店。

なんてことはない普通のバールだけど、

愛想はいいけど口数の少ない店主がいて、

とっても居心地がいい。

一人でも入りやすくて、ホッとしに行く場所。 

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サンタマリアノベッラ広場からドゥオーモ目指す途中、

左の道の先にも、右の道の先にもクーポラが見える角。

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左はメディチ家礼拝堂、右はドゥオーモのクーポラだ。

どちらの通りも美しくて、

どちらに行こうかなと毎回ここで思う。

 

 

好きな街を自分の街にする方法

2週間の滞在を満喫した今回の旅。

大好きなフィレンツェの街が

だんだん自分の街になってくる。 

 

やっぱりフィレンツェは素晴らしい街。

ホームステイをして、実際フィレンツェ

住む人たちの暮らしに寄り添って過ごすと

気持ちは自分もすっかりフィレンツェの住人。

 

初日はドキドキしたバスも、

2週間たてば運転手さんとも顔なじみ。

にっこり笑って停留所に停まってくれる。

 

日本に戻る日が近づくと、

お世話になった人にお別れを

言ってまわりたい気持ちになった。

そう、そんな旅がしたかったんだな、私は。

改めてそう思った。

 

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イタリア フィレンツェでホームステイの旅「心がふわっと軽くなるサンマルコ美術館」

2010年8月

 

イタリア・フィレンツェでのホームステイ。

たまたま滞在したお宅は、

フィレンツェ近郊の広い敷地を持つお屋敷だった。

貴重な体験、大人のホームステイを満喫中。

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目次

 

生のイタリア語

イタリア語の習得はなかなか進まないが、

ホストファミリーやその友人たちと

たくさんの出会いがあって、

生のイタリア語をたくさん聞くことができた。

イントネーションやイタリア語特有の間。

耳で聞くイタリア語には事欠かないこの時間も、

日本へ帰ると再現するのが難しい環境だ。

 

サンマルコ美術館へ

何度か滞在したことのあるフィレンツェ

観光よりも暮らす旅を選んだ今回の滞在。

イタリア・フィレンツェでのホームステイも、

残り一週間となったこの日。

どうしても行っておきたい場所へ向かう。

サンマルコ美術館。

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フィレンツェを訪れるたびに来たくなる場所。

中心地から徒歩で十分歩ける距離なのに、

あたりはとても静かだ。

まずは教会の中へ。

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教会の雰囲気も好きだ。

厳かで豪華な祭壇なのに、神々しさはあまり感じない。

どちらかというと庶民的な感じ。

緊張感ではなくホッとする感じだ。

 

いよいよサンマルコ美術館へ。

入るとすぐに現れるのは優美な回廊。 

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サンマルコ美術館は元修道院を利用した美術館。

教会に併設されていた修道院だ。

この回廊をここで暮らした修道士たちが

行き交っていたころと、

きっと何も変わっていないのではないだろうか。

  

フラ・アンジェリコの色彩に包まれる

サンマルコを訪れる最大の目的は、

フラ・アンジェリコの作品を観るためだ。

初めてここを訪れた時の衝撃は忘れられない。

 

当時は、宗教絵画にもさほど興味がなく、

キリスト教の教会やヨーロッパの美術館で

何度も出会っていたのに、

「受胎告知」という欠かせないテーマを

意識したことはなかった。

 

そんな状態で出会った、

フラ・アンジェリコの受胎告知。

それは、知らないうちに私たちを

階段の上から見ているのだ。 

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フラ・アンジェリコは修道士だ。

画家ではなく、キリスト教に仕えた

敬虔な修道士だったのだ。

 

決して上手くない筆運びだが、丁寧な仕事。

職人とも違う、画家とも違う。

受胎告知というポピュラーなモチーフだが、

こんなガブリエルは他では見たことがない。

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やわらかくて優しくて、

マリアの不安を払拭しようとするような

美しいまなざし。

  

心がほどけるような気持ち

 今回もサンマルコ美術館を訪れて、

心がほどけるような気持ちになった。

私はキリスト教徒ではないが、

ここに来ると、

ふわっと心が軽くなるような気持ちを感じる。 

 

そして運が良ければ、

こんな窓からの眺めも見ることができる。

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やっぱり訪れてよかった。

きっと私はまたここに来るのだろう。

きっと一人で。  

 

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イタリア フィレンツェでホームステイの旅「暮らして楽しむ!」

2010年8月

 

イタリア・フィレンツェでホームステイ。

大人になってからのホームステイは、

昔とちょっと違う楽しみと発見。

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目次

 

家族と過ごす夏のフィレンツェ

夏のフィレンツェはとっても暑い。

朝晩は涼しくなるが、日中は気温が高く、

近年は湿度も高い日が多い。

何度か夏のフィレンツェを訪れた。

 

日中の街歩きはかなり大変。

もちろん街歩きしながら、

ジェラートを食べ歩いたりするのも楽しみだが、

今回は2週間の滞在型の旅。

 

ゆったりとホストファミリーとの時間を楽しむ。 

元来は動物嫌いの私なのだが……。

ステイ先の家にはワンちゃん。

おとなしくて飄々としている感じ。

良い距離感で仲良くなれそう。 

 

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 玄関へ出ようとしたら、私の動線を塞ぐように寝っ転がる。

最初は偶然かと思っていたら、

何度も同じことをする。

「一緒に遊んで!」という意味かな?

でも残念ながら動物は苦手なので、

ごめんね…一緒に遊べないのです。 。

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気づけばこんなところにもワンちゃん。

お宅の入り口にあるサインはこの子かな?

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ランチのテーブルセットは私の仕事。

私がセットをし始めても、全然無反応…。

  

キッチンで朝の光を浴びながら

ゆっくりしたフィレンツェの滞在。

家族みんなで朝食を食べる。

一通りおしゃべりをして、

みんなそれぞれの場所へ散っていく。

 

朝食の片付けのほとんどは、

住み込みのお手伝いさんがしてくれる。

ペルー出身の若い男の子だ。

食器などを一緒にキッチンへ運んで、

テーブルを拭いて、

そして最後に彼はレモンをかじる。

彼の出身地では、レモンは欠かせないらしい。

そして私はコーヒーメーカーに

新しい粉をセットする。

 

中庭でみんなで飲む朝のカフェラテとは違って、

濃いエスプレッソをダブルで。 

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キッチンの窓からはキラキラと眩しい光が入り、

庭の緑の香りが漂ってくる。

そして彼のかじるレモンの香りも。

10時になったらイタリア語のレッスン。

あともうちょっとここでぼんやり。


この家で一番の働き者は、
キッチンのコーヒーメーカーかもしれない。 


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イタリア フィレンツェでホームステイの旅「静かな存在感!ルッカに寄り道」

2010年8月

 

イタリア・フィレンツェでホームステイ。

大人になってからのホームステイは、

十代のころとは違う楽しみがいっぱい。

大好きな街で新しい発見の連続に忙しい。

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目次

 

ルッカの路地に響く音

この日は、友人を訪ねると言う

ホストマザーの車に便乗。

目的地はルッカの郊外だ。

 

ルッカフィレンツェから車で1時間半ほどの

距離にある、美しい城壁に囲まれた都市だ。

トスカーナ州の北部に位置しており、

旧市街の城壁が見事に残る街。

 

郊外の友人宅へ行くホストマザーの車を

旧市街の入り口で降りて、

美しくも庶民的な街に入り込む。 

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夏のトスカーナはほとんど雨が降らない気候だが、

この日は朝から曇りがち。

ルッカに到着したころには、

パラパラと雨が降ったり止んだり。

 

雨は街の色を濃くする。

夏の日差しで、

すべてが明るくなるイタリアもいいけど、

雨に洗われて本当の色を取り戻す瞬間も美しい。

 

歴史が匂いたつようなルッカの路地は、

しっとりとしていて、

石畳を叩く自分の足音が響いた。

 

街々で雰囲気の異なるドゥオーモ

ルッカの歴史は古い。

ローマ時代の遺跡も残る。

12~13世紀に建築されたロマネスク様式の

建物もいくつも残っている。

 

イタリアの街をめぐると、

その街ごとのドゥオーモの違いがおもしろい。

ルッカのドゥオーモは、

街の守護聖人サンマルティーノを祀った聖堂。 

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ルッカのドゥオーモは、

ちょっと不思議な形だ。

ロマネスク様式で11~13世紀に建てられた聖堂は、

その後にゴシック様式につくりかえられた。

でもファザードはロマネスク。

時代の中で様式がつくりかえられるというのは、

イタリアではそんなにめずらしいことではないが。

 

正面には大きなアーチが3つ。

その上にアーチがいっぱい並んでいる。 

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あれあれ……?

よーく見ると左右対称じゃない!

正面から見るとアシンメトリーなのだった。

まるで、だまし絵のように。

右側は鐘楼に食い込んでいるようにも見える。

アシンメトリーなのに離れて見ると

何の違和感もないのが不思議。

 

ホストマザーは、

「イタリア人はいい加減だから、

思いつきでそうしたんでしょう」と

冗談っぽく楽しそうに説明してくれた。

  

ただ古いのではない魅力

ただ古いのではない魅力があるルッカの街。

地層のように幾重にも重なる時代の文化が、

どころどころ表に顔を出している。

 

ローマ時代のものと、中世の雰囲気と、

さまざまな時代が並列するような街。

ドゥオーモからフィッルンゴという

美しい通りを進むと、

ひときわ印象的な広場に出る。

 

アンフィテアトロ広場と呼ばれるその広場は、

ローマ時代の円形闘技場の跡地だ。 

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 まあるい形。かつての闘技場に今立っている。

この広場は、メルカート広場とも呼ばれている。

メルカートとは市場のこと。

 

ローマ時代はきっと人々が集まって

歓声をあげていた場所は、

街の経済の中心地になっている。 

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広場に面した建物はカーブを描いている。

庶民的な雰囲気に優美な建物があふれている。

 

静かで落ち着いたルッカの街。

こんなにすごい歴史を持った街が、

なんでこんなに普通の顔をして、

控えめに存在しているのか。

 

驚きとともに、そのままでいて欲しいという気持ち。

それは、きっとまた来ようと思っているからだ。 


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イタリア フィレンツェでホームステイの旅「フィレンツェの空気とホームステイの醍醐味」

2010年8月

 

フィレンツェのホームステイ先で、

いつもの旅とはちょっと違う旅を。

イタリア語とイタリア文化に

まみれるように暮らしてみる。 

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目次

 

フィレンツェのホームステイ

 フィレンツェの街でのホームステイ。

ステイ先の家は中心地から車で10分ほど。

家でのランチ後、ホストマザーに車で送ってもらって、

久々のフィレンツェ街歩き。

ひたすら歩きたいように歩く。

 

フィレンツェトスカーナ州の州都。

イタリアの中央部に位置しており、

美しい海岸線や緑豊かな自然が残る州だ。

 

私にとっての初フィレンツェは、

フィレンツェとミラノを1週間でめぐる

駆け足の旅だった。

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(初めてフィレンツェを訪れた2007年。)

 

その時のフィレンツェが忘れられず、

その後何度かのホームステイを繰り返している。

 

フィレンツェの何がいいのかというと、

説明するのはなかなか難しい。

でもまず好きなのは、

フィレンツェの街中でひときわ存在感を放つ、

ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂

のクーポラだ。

芸術的な美しい曲線に

ピンクオレンジのかわいらしい色。

しかし、近づくと恐ろしいほどに大きくてゾワゾワする。 

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そして、中世の雰囲気を感じられる街並み。

その街並みに包みこまれるように歩くこと。

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また、イタリア語がわかりやすいということ。

イタリア語には標準語がないと言われる。

イタリアは新しい国だ。

かつてはそれぞれが都市国家だった地域が

イタリアという一つの国家になった。

そんな中で、フィレンツェは訛りが比較的少なく、

イタリア語を学ぶに適している場所と言える。

 

フィレンツェの空気

でも一番は、フィレンツェの空気。

フィレンツェの人々が醸し出す、

ちょっと知的で、ちょっと奥ゆかしい感じ。

それが好きだ。

 

自由で、なにもかもがほどよい距離感。 

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今、この道、私が独り占め。

誰かが歩いてこないうちに、

どこまで歩けるかな。

ここは、私の街だ!って思いたい。

 

「家」へ帰る楽しみ

 知った街を久々に歩きまくって、懐かしい場所を訪れて、

前に行ったことのあるお店がちゃんと営業してるかを確認!

どの店も健在で一安心。

(誰目線、、、?)

 

帰りはバスでステイ先へ。

観光地ではないところへ行くのは、

なかなか慣れないと難しい。

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ドキドキしながら教わった停留所で降りた。

そこから徒歩5分ほどで、ステイ先の門の前。

そして門から家までがさらに徒歩5分……。

敷地が広すぎる! 

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夏のフィレンツェは夜8時でも明るい。

門限は8時。

ついつい遅くなってしまった。

十代の時のような気持ちで、速足で歩く。

「ヤバい!門限だ!」

なんて懐かしいんだろう、この心境。

なんだか笑いがこみ上げてくる。

 

家に帰る楽しみ。

ホームステイの醍醐味だ。

  

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イタリア フィレンツェでホームステイの旅「ちょっと大人の?フィレンツェ滞在」

2010年8月

この夏はイタリアフィレンツェに滞在。

インターネットで探したホームステイ先は、

フィレンツェの中心部から車で10分。

丘の上に建つ敷地の広い邸宅だった。

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目次

 

夏のフィレンツェ

お天気の良い夏のフィレンツェ

地中海性気候の夏は暑く、

乾燥していて太陽がまぶしい。

何度か滞在して、大好きになった街だ。

勤め人につき長期滞在はできないが、

できるだけ暮らすように過ごしてみる。

 

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(お庭も素敵なお家。散歩できるくらい広い庭のある家だった。)

 

大人になってからのホームステイ

フィレンツェ滞在中のスケジュールは、

だいたいこんな感じ。

 

月曜日から金曜日の午前中は、

ホストマザーとイタリア語のレッスン。

または、イタリア文化に関係するお勉強。

午後はフリータイム。

毎日3食付き。

土日は終日フリータイム。

 

そうしてホームステイが始まった。

 

家族で朝食をいただいた後は、

午前中の2時間くらい、机に向かって

イタリア語の文法や発音を学ぶ。

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 イタリア語でイタリア語の文法を習うと、

日本語では感覚がつかめなかったことが

一瞬で理解できたり、

反対に「なんのこっちゃ」というのもあったり。

「言葉の習得のおもしろさ」みたいなのが楽しい。

 

学生のころ、何度か海外で

ホームステイしたことがあった。

そのころは当たり前に、

ホストマザーは「お母さん」という感じだったし、

ホストファザーは「お父さん」という感じだった。

 

でも今回のような大人になってのホームステイ。

今回のホストマザーは自分の母親より少し若い人。

どんな人間関係になるかな?と思っていたが……。

 

過ごしてみると、やっぱりホストマザーは

「お母さん」という感じ。

自分が「娘」にもどったような、

どこか気恥しいような、懐かしいような、

なんとも説明しがたい気持ちになった。

「門限までには帰ってきてね」などと言われると、

どこかくすぐったい気持ちになる。

でもなんかうれしい。

  

ファミリーと過ごす穏やかな時間

午前中の勉強が終わったら、

ホストマザーと食材の買い物に出かけ、

帰ってきたら昼食の準備をして、

昼食を家族でゆっくり食べる。

午後は日によってまちまちだ。

 

フィレンツェの街をぶらぶらしに行ったり、

ホストマザーにくっついてどこかへでかけたり、

家で宿題をしたり、庭を散歩したり、

おじいちゃんの話し相手をしたり、

(だいたい聞き取れないんだけど)

どれもこれも心底楽しい!

ホームステイという滞在方法を選んでよかった。

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(居心地の良い玄関横のソファ。ここに座っているとファミリーの誰かが出かけるときに誘ってくれる。)

 

イタリア語を学ぶこと

イタリア語は食べ物から学ぶと分かりやすい。

私のイタリア語の勉強の始まりも、

イタリアンレストランのメニューを

理解することから始まった。

 

イタリアの人は食べることが大好きで、

食べ物に対する情熱やポリシーが強い。

イタリア人が食べ物に関する自分のポリシーを

一生懸命説明する姿が私は大好きだ。

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 熱心に夕食の準備をするホストマザーとファーザー。

4日目にようやく、テーブルセットを任されて、

意気揚々と働く私。

すっかり「この家の娘」になった気分。

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 イタリア語を学ぶだけでなく、

「生活」や「人生」を学ぶようなホームステイ。

普段の自分の生活をいったんお休みして、

違う自分を生きるような新鮮な滞在。

 

これも旅。

これこそが旅のような気もする。

 

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イタリア フィレンツェでホームステイの旅「ゴシックの街シエナへ」

2010年8月

 

イタリアトスカーナ州の州都フィレンツェに滞在。

イタリア語とイタリア文化を学ぶために

ホームステイという形の旅を選んだ。

たまたまインターネットで見つけたステイ先。

到着してみたら、歴史ある邸宅に暮らす、

生粋のフィレンツェ家族だった。

 

目次

 

ゴシックの街 シエナ

フィレンツェに到着した翌日、

ホストマザーがその日の夜に、

友人とシエナへコンサートを聴きに行くという。

 

「車でシエナへ行くけど一緒に行く?」と

聞かれたので、ついていくことにした。 

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 3つの丘に広がるシエナの街。

フィレンツェの街ともまた雰囲気の違う、

落ち着いていて気品のある世界遺産の街だ。

 

シエナと言えば、

パリオという伝統的な競馬が有名で、

街ごとに競って大いに盛り上がる。

そのパリオの舞台となるのが、

 このカンポ広場だ。

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扇のような形に、高低差もある不思議な広場。

背の高い建物は市庁舎の塔で、

マンジャの塔と呼ばれる。

とても美しい広場だ。 

 

何といっても圧巻の美しさ!ドゥオーモ

シエナの街を代表する建築と言えば、

このシエナのドゥオーモだ。 

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イタリアンゴシックの典型的な建物。

12世紀に建築が始まったとされる。

ファサードの美しさは見事としか言いようがない。 

 

中も素晴らしくて、

ドゥオーモだけで何時間も楽しめる。

かもたまたま訪れた時は、

貴重な床面装飾を見ることができた。

普段はシートを被せて保存しているらしい。

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シエナで過ごす休日

ホルトマザーの車に、まさに便乗で訪れたシエナ

ホストマザーとその友人がコンサートを

楽しんでいる間、私は一人でシエナをぶらぶら。 

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シエナは、フィレンツェと同じトスカーナの街。

中世の街並みと香りが残る。

静かでのどかな丘の上の街は、

休日を過ごすのにちょうど良い。 

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夜の美しい広場に後ろ髪をひかれながら、

フィレンツェへ戻る。

 

ハイライトのような短い滞在だったシエナ

本編はまだ。

また訪れなくては。

  

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イタリア フィレンツェでホームステイの旅「フィレンツェに暮らすって!?」

2010年8月

 

イタリアへ旅に出た夏。

この年の夏は、ふらっと一人で

イタリアのトスカーナへ。

大好きなフィレンツェに滞在。

一人旅でイタリア語を学びたくて、

ホテルではなくホームステイ先を探した。

フィレンツェは何度か訪れたことのある街。

観光よりも滞在型の旅だ。

 

出発前に2週間のステイ先も無事決まり、

ワクワクドキドキしながらフィレンツェへ。

 

目次

 

フィレンツェに暮らしてみる

 2週間とはいえ、フィレンツェで暮らせるなんて!

イタリア語の壁はあるものの、

本当に夢のような滞在が始まった。

 

アリタリア航空でローマへ。

トランジットしてフィレンツェへ。

深夜近くにフィレンツェに到着。

予定より遅い到着だったが、

ホストマザーが空港まで車で

迎えに来てくれる約束になっていた。

 

約束通り、とっても素敵なマダムが

私を空港で待っていてくれた。

 

この日は夜も遅いので、使ってよい部屋の案内と、

お風呂や洗面の使い方など、

必要最小限のことを聞いて就寝。 

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 しかし、なんとなくこの段階で気づいてしまった。

とんでもなく、素敵な邸宅にやってきたことを。

このバスルームは、私専用なのだ。

寝室にはベッドが2つ。

もちろん滞在するのは私一人。

 

空港からの車から眺めた限りでは、

辺りは暗くてよくわからなかったけど、

どうやら家の門のようなものを抜けてから、

少なくとも1分くらいは車で走ったような気がする。

 

もしかして大豪邸!?

と思いながらも、眠気には勝てず、

すぐに就寝……。 

 

翌朝知った、衝撃的な事実!

 到着の夜、私が案内された寝室は3階だった。

翌朝目が覚めて階段を下りていると、

まずはホストマザーではない女性に出会った。

あいさつをして、自己紹介をしようとしたが、

スーッと通り過ぎてしまったので、

「だれかな?娘さんかな?」と不思議に思いながら、

1階のリビングへ降りた。

 

あとから知ったことだが、

すれちがった女性は、お手伝いさんの一人。

そう、私がお世話になったお宅は、

お手伝いさんが複数人いる

正真正銘の大邸宅だったのだ! 

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 緑に囲まれた素敵な邸宅。

その邸宅は、フィレンツェ南部の

丘の上に建っている。 

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 門からの眺め。この道は私道だ。

この道をずっと進んだ先に邸宅が建っている。

まったく見えないけど……。

  

「暮らすように旅したい」と思っていたら

 いつも通り、「暮らすように旅したい」と思っていたら、

思わぬ副産物が付いてきた。

フィレンツェで味わう優雅な暮らし。

 

邸宅に暮らす生粋のフィレンツェ家族から

「暮らし」を学んだ2週間になった。 

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(ある日のランチのミネストローネ。素朴な味わい。)

 

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