「暮らすように旅したい!」 旅のあれこれ ariruariru

勤め人ですが心は旅人。ヨーロッパ中毒気味。「言葉」が大好き。

スペインひとり旅「タブラオの夜、心をかき乱される夜ーグラナダでフラメンコー」

2012年8月

この夏は、スペインを気ままに一人旅。

首都マドリッドでしばらく滞在した後、

列車でアンダルシアのグラナダにやってきた。

この日は早起きしてアルハンブラ宮殿へ。

ラクラと目が回るような宮殿と、

アンダルシアの強烈な暑さに圧倒されているところ。

 

目次

 

お宿で休憩後に

アルハンブラ宮殿からお宿に帰って

しっかり休息をとる。 のんびりできるお部屋だ。

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ベッドにごろんと寝転がると、窓からこんな風に

建物と空が見えた。

昨日からの暑さと歩きすぎと、蓄積した旅の疲れが出たのか、

体調が思わしくない。軽い脱水症状かもしれない。

でも、私はそれをおしても出かけたいところがあった。

 

タブラオでの迫力のフラメンコ

この日の夜は、前日にお宿で予約してもらった

フラメンコのショーのツアーがあるのだ。

グラナダはフラメンコがさかんな地方の1つ。

ロマ族によるフラメンコは他の地域よりも

土着の趣が強いという。

 

タブラオとは、洞窟住居のことで、

かつてこの土地に逃れてきたロマ族の住居だった。

ロマ族やイスラム、現地の民族の音楽や舞踊が混ざり合い、

フラメンコが誕生したと言われている。

 

待ち合わせ場所の、サンタ・アナ広場へ。

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タブラオへ行ってみたいと思ってはいたけど、

一人でふらっと訪れるのは難しい。

お宿で送迎付きのツアーを勧められたので

それに申し込んだ。

ほどなくして、マイクロバスがやってきた。

本日は満員のようだ。

タブラオに向かう前に、展望台へ寄ってくれた。

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サクロモンテの丘からの眺め。

アルハンブラ宮殿が美しい。

 

が、しかし。

 

実は体調がイマイチの私は、すでにこの時点で車酔い。

サクロモンテの丘ももちろん迷路のような道。

うねうねとマイクロバスが丘を上がればあがるほど、

危険な状態に……。

 

タブラオに着いた時には、すでにかなりグロッキーな状態。

でも、すごい!タブラオはすごい!

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飲み物を注文して、くつろぎながら待っていると、

いよいよ!

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迫力満点!地鳴りのように響く歌声。

かっこいい~!

せまい洞窟に反響してすっかり異世界へ連れていかれる。

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独特の歌とダンスとリズムにただ身を任せる。

約2時間。汗が飛んでくるような近さでフラメンコを堪能した。

 

フラメンコと呼ばれている音楽・舞踊の起源は

実ははっきりしていないという。

でも確かにここアンダルシアで誕生したことは間違いない。

アンダルシアは時空を超えてさまざまな文化を持つ

人たちがやってきた場所だ。

大きな影響を与えたというロマ族は、この地で迫害を受けていた。

その悲しみや、表しようのない怒りが

フラメンコには受け継がれているのだろう。

だからこんなにも切ない気持ちになるのだろう。

 

体調管理については反省も

非常に迷惑な話だが、実はフラメンコを楽しんだ後、

タブラオで少し横にならせてもらった。

体調が悪くて、すぐに車に乗れる気がしなかったから。

同じツアーに参加した人たちはみんな優しくて、

私はタクシーで帰るからと言ったのに、

「大丈夫!ちょっとその辺でみんな待ってるから!」

「フラメンコに興奮したから、私たちもどうせすぐには帰れない」

などと言って待っていてくれた。

 

タブラオの方たちも、お水をもってきてくれたりして、

とても親身になって助けてくれた。

 

本当に申し訳なく、なんとも情けない。

 

結局30分ほどみんなを待たせてしまったのだ。

その間、ツアーの運転手が待ってるみんなのために

飲み物をふるまったりしてくれていたのだと言う。

 

本当に、情けない。

 

実に情けない話だ。一人旅なのだから、

体調管理はいつも以上に大切にしなければならなかったのに。

旅人失格だ。

改めて肝に銘じた反省の夜だった。

 

やさしいグラナダの皆さんと、

たまたまツアーでご一緒した方、

本当にありがとう。感謝です。
 

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