スペインひとり旅「むちうち注意?のバルセロナ ガウディ通り!向かい合うサン・パウ病院とサグラダ・ファミリア!」
2012年8月
この夏は、久しぶりのスペイン一人旅へ。
マドリッドを拠点に、アンダルシア地方の
後ろ髪惹かれながらあとにしたトレド。
そして旅の最終地バルセロナに滞在中。
目次
- 地下鉄が便利なバルセロナ!長期滞在にピッタリ!
- ライバルが見ている?世界遺産!モンタネールのサンパウ病院へ
- 前を向いたり、後ろをふりかえったり忙しい!ガウディ通りはむち打ち注意!?
- サグラダ・ファミリアは誰が何と言おうとやっぱりすごい!
地下鉄が便利なバルセロナ!長期滞在にピッタリ!
私の旅は滞在型だ。
どの街でも暮らしている気分を味わいたいから。
バルセロナはまさにそんな気分にピッタリな
旅先だった。
この日も地下鉄で出発。
駅に直結しているホテルなのでどこへ行くにも便利だ。
スペインの地下鉄は、降りる時にボタンを
押さないと開かないシステム。
こちらは新車両。昔のタイプは金具をはずす感じだった。
どのタイミングで押せばいいのか、慣れるまではドキドキ。
地下鉄(メトロ)の入り口にはわかりやすいマークがあって、
迷うことはない。8路線もあるが色分けされているので
比較的わかりやすい。
(ちょっとうねってる線もあるけど。)
ほとんどの場所へは地下鉄で行くことができる。
この日、地下鉄で向かった先には、
またまたすごい感動があった。
ライバルが見ている?世界遺産!モンタネールのサンパウ病院へ
この日は、地下鉄サン・パウ・ドス・デ・マッチ駅へ。
めざすところは「サン・パウ病院」だ。
サン・パウ病院とは、モンタネールの最後の作品。
モンタネール(ムンタネー)とは、カタルーニャ音楽堂を手掛けた
モデルスニモ時代に活躍した一人で、
あのガウディの先生でもあり、ライバルでもあった人。
カタルーニャ音楽堂を訪れた時の記事はこちら
↓
音楽堂の独創的なデザインに度肝を抜かれ、
旅の疲れもあるのにその日はなかなか寝付けなかったほど。
すっかりモンタネールの虜になってしまった。
世界遺産に登録されている。
モンタネールは、生徒としてガウディを教えたこともあるが、
その後ガウディが名声を得てからはライバルとみなされていた。
どちらも天才だった!と言ってしまえば簡単だけど、
2人のオリジナリティーの応酬には素人の私も面食らう。
美しい建物!これが病院だなんて!
2009年まで、本当に病院として使われていた建物。
病院と言うより、宮殿のようだ。
モンタネールの作品は、かわいらしさがあって、
気品もあって、華やかな雰囲気だ。
私が訪れた2012年現在は、一部が修復工事中だった。
内部は見学できるようになっている。
彫刻や装飾が素晴らしい。ぐるりと一周まわってみる。
1902年に着工して、1930年に完成したのだと言う。
実は、モンタネール自身は1923年に亡くなっている。
彼の遺志は息子に引き継がれ、一部は息子が手掛けている。
新市街の正方形の区画、9個分(?)くらいの敷地。
めちゃめちゃ広い!ちょっと一周のつもりで歩き始めたが、
一辺が400m以上あるので、一周するだけで1.6km!
この広い敷地の中に27の建物が建っている構造。
現在工事中。私が訪れるほんの3年前までは
普通の病院だったと思うと、なおさらびっくり。
ちょっと診察に……って、行く先がこんな建物だったら……。
内部を見学したい気持ちはやまやまだけど、
外からでも十分に楽しめたサン・パウ病院。
やっぱり、モンタネール建築は素敵だ。
カタルーニャの文化を守ることに
一生懸命だったというモンタネール。
柔らかい優しさと、意志の強さみたいなのが
伝わってくるような作品だと思う。
前を向いたり、後ろをふりかえったり忙しい!ガウディ通りはむち打ち注意!?
さてさて、サン・パウ病院の建物から、
斜めにまっすぐのびるのが、ガウディ通りなる道。
これが、なんともすばらしい通りなのだ。
サン・パウ病院の前から、ガウディ通り方向を。
うおー!!通りの突き当りに見えている!
ガウディ通りは、サンパウ病院とサグラダ・ファミリアを
直線で結ぶ、700mほどの短い通りだ。
ガウディ通りを少し南に歩いてから、
「サンパウ病院」をふりかえる。
なんてきれいな眺めだろう。
通りの正面に優美な建物がおさまっている。
計画的につくられたことがよくわかるアングルだ。
通り自体も美しく、車両が入ってこないので
カフェのテラスやベンチが気持ちよい。
まだ午前中。気持ちよい風が通りを抜けていく。
数歩歩いたら、前と後ろを確認。ああ忙しい。
首が変になりそうだ。ガウディ通りはむち打ち注意。
モンタネールとガウディという、
約100年前に活躍した建築家の作品が、
お互いが見えるところに建っている。
モンタネールはどんな気持ちで
まだ建築中のサグラダ・ファミリアを見ているのだろう。
また、最近まで病院としての機能を発揮し、
これから多くの見学者を迎えるサン・パウ病院を
ガウディはどのように見ているのだろう。
そんなことを考えながら歩く、ガウディ通り。
ゆっくりゆっくり楽しみたい場所だ。
そしてだんだん迫ってくる、
サグラダ・ファミリアがまた圧巻!
どんどん近づいてくる。
というか、自分が近づいていってるのだけど、
サグラダ・ファミリアに自分が吸い寄せられているような感覚。
改めて、大きい!
この迫力はやっぱり他にはない。
唯一無二の存在だ。
サグラダ・ファミリアは誰が何と言おうとやっぱりすごい!
この眺めを楽しみながら、ちょっと休憩を。
こんなテラス席なら何を飲んでも食べても
美味しいだろうと思うけど、
そこは食の偏差値の高いスペイン。
本当に美味しいものが常に出てくるうれしい国。
私は、濃~いスペインらしいコーヒーをぐいっと飲んで、
あとはぼんやりこの眺めを楽しんだ。
やっぱりサグラダ・ファミリアはすごい。
建設途中であることもまたすごい。
今見ている眺めは、二度と見れないのだ。
そこがまた、感慨深いというか、興味深いというか。
世界中から、さまざまな文化や宗教や民族や国籍、
老若男女が訪れるサグラダ・ファミリア。
言葉は通じ合わなくとも、こんなすごいものを見せつけられたら、
なんとなく感動を分かち合うことができる。
世界の人々と感動を共有できる幸せ。
これこそ、旅の醍醐味だ。
「私は今、世界中のたくさんの人と感動を共有している!」
観光地で混雑にうんざりした時も、
いつもこう考えるようにしている。