「暮らすように旅したい!」 旅のあれこれ ariruariru

勤め人ですが心は旅人。ヨーロッパ中毒気味。「言葉」が大好き。

≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界<その12>「大好きな旅と音楽とイタリア語【第5章】」

土曜日は、言葉のお話を書いています。

先週土曜日の記事の続き、今日は

「私の大好きな旅と音楽とイタリア語<その5>」

今日で終わりです。 

  その<1><2><3><4>はこちら

        ↓

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目次

イタリアの生活の中でであう音楽用語たち

イタリアには、音楽用語があふれている。

音楽好きの人なら、イタリア語をまったく知らなくても、

そこかしこに楽しい文字が躍っているはず。

自動車の車検場で「andante」に出会えるように、

さまざまな生活の中で新鮮な出会いが待っている。

 

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(2015年イタリアのフィレンツェジェラート屋さんの看板やメニューを見るのも楽しい。)

そのことに気づいて以来、私はイタリアで、

看板などの文字を見るのが大好きになった。

新たな音楽の欠片を見つけると、

頭の中に自然と音楽が流れてくるようで。

「イタリアは音楽用語にあふれている!」

 

イタリアは音楽用語にあふれている?

いや、それは間違いだ。

イタリアが音楽用語にあふれているのではない。

音楽は生活から生まれ出てきたものだから、

私が音楽用語と思って覚えた言葉は、

生活の中のイタリア語だったという話だ。

 

歴史を逆からたどっているようなもの。

イタリア人なら、車検場の「andante」に感動することはない。

da capo」のcapoが「頭」という意味だったことも、

バスの停留所を「fermata」という呼ぶことも、

それはあたり前のイタリア語なのだから。

 

ステイ先のホストマザーは

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(2015年夏のフィレンツェミケランジェロ広場から見る街はため息が出る美しさ。)

 

イタリア語の言葉の中に、

イタリア語とは知らずに、

音楽の世界ですでに出会っていた

言葉がたくさんあること。

その感動を、つたないイタリア語と英語で

私はホストマザーに伝えた。

 

生粋のイタリア人である彼女には、

実感を持って理解するのは難しい話だったのではないかと、

今なら冷静に私も考えることができるが、

当時は興奮気味に伝えたと思う。

 

彼女はよくわからない私の話を一生懸命聞いて、

満面の笑みで私にこう言った。

「なんてすばらしい発見!」と。

 

そして、こう続けた。

「私もイタリア語が好きで、音楽も大好きよ!」と。

「あなたが、イタリア語も音楽も大好きだということを

知れてとってもうれしい!」

 

私の言いたかったことが伝わったかどうか定かではないが、

なにしろ私が喜んでいることだけは確実に伝わった。

彼女は彼女のやり方で一緒に喜んでくれたのだ。

 

「共感」と「同調」の違い

言葉の話からは少しそれるかもしれないが、

旅先で、「共感」と「同調」の違いを感じることがある。

 

さっきも書いたように、

ステイ先のホストマザーは素敵な人だった。

私のつたない言葉から、「共感」できる部分を

いつも見つけてくれようとする。

でも決して、私に「同調」はしないのだ。

私の細かい説明は分からなくても、

私の思いに大いに「共感」はしてくれる。

その「共感」の矢印は常に自分発信。

 

それがとても心地よかった。

 

ふと日本にいるときはどうだろうと考えてみる。

日本にいるときは、「同調」も「共感」も

同じカテゴリーの中に入れてしまっているのではないかと

自分を振り返ってハッとする。

 

個人主義の欧米だからなのか、

出会った人がたまたまそうだったのか、

イタリア人がそうなのか、

それはわからないけど、

私も「同調」ではなく、

「共感」できる人になりたいとあらためて思った。

 

 

過去の「≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界」はこちら

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