「暮らすように旅したい!」 旅のあれこれ ariruariru

勤め人ですが心は旅人。ヨーロッパ中毒気味。「言葉」が大好き。

旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その10>「お家で旅人。ヨーロッパは狭くて広い!オランダの黄色い切符」

今日は「旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その10>」

にお付き合いください。毎日暑すぎて、夏の旅ばかり思い出してしまう、

旅に出れない旅人の夏の過ごし方です。


目次

 お家で旅人

旅に出られない8月。

家にある旅の要素をかき集めながら、

すっかり「お家で旅人」の私。

 

旅の資料を片付けていたら、

忘れていたもの、忘れていたことを発見した。

めずらしく、きっちりとノートに

張り付けられていたもの。

 

2009年の旅で訪れたオランダでの旅要素。

列車の切符が全部ノートに貼られていた。

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 当時の旅はこちら(オランダの旅のブログ、未完成でした。いずれ続きを、、)

    ↓

ariruariru.hatenablog.com

ariruariru.hatenablog.com

 

アルクマールデンハーグロッテルダムなど。

もう印字は消えかかっているものもある。

色も少し褪せてしまっているけど、

このパキッとした黄色がいかにもオランダ。

 

切符の横には、路線案内図まで貼られている。

そのボールペンの跡に目がいった。

 

そうだ、このボールペン。

忘れてた記憶がよみがえる。

 

ヨーロッパは狭いけど広い

思い出すのは、アムステルダム中央駅の喧騒だ。

いつも人であふれていて活気がある。

正面を入って左手に案内所や切符売り場。

大規模な駅でホームがたくさんある。

一気に頭の中によみがえってきた。

 

ヨーロッパ中毒気味の私は、

毎年のようにヨーロッパを旅している

のだが、その中心は南ヨーロッパ

特にスペイン、ポルトガル、イタリア、

フランスが好きで、滞在する回数も多い。

それらの国は、すべてラテン系の国で、

もちろんお国柄は違うのだが、共通点も多い。

 

そんな私にとっては、ラテン系の

「マイペース個人主義」については

もはやあたり前、慣れっこのことだ。

(私が勝手に名づけただけですが。)

 

例えば、列車はいつも遅れてくる。

いろいろ事情はあるんだろうけども。

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(イタリア・フィレンツェにて。駅で何度も案内板を見上げる。2006年撮影)

 

でも、オランダはゲルマン系の国。

まったく違っていたのだ。

 

なんだかんだで、南ヨーロッパ大好き

南ヨーロッパでは「あるある」だが、

電車やバスは時間通りには来ない。

(昔に比べると今はだいぶマシ。)

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ポルトガルエストレモスで来ないバスを待つ。2006年夏。)

駅で切符を買おうとすると、

窓口には必ず行列ができていて、

一人一人にかかる時間が長い。

乗りたかった電車を1本くらいは

見送る覚悟で列に並ばなければならない。

で、何をそんなに複雑な質問でもしているのか?

複雑なチケットの買い方でもしているのか?

人生相談でもしてるんじゃないか?

と思って、聞き耳を立てていると、

何てことはない、ただの世間話だったりする。

 

行列が全然進んでいないにも関わらず、

急に窓口担当の知り合いか友人が

やってきて、話し込んだりする。

 

要するに、急ぐという概念がない。

話したいときに、話したい人と話す。

「マイペース個人主義」が優先される国。

(最近はそんなこともなくなってきたような気もしますが。)

 

でも私は、そんな南ヨーロッパが好きだ。

現地に到着してすぐは、行列の中で

イライラする自分がいるけど、

しばらくすると肩の力がスーッと

抜けるような気がしてくる。

 

「これくらいでもいいのだ」

     ↓

「これくらいでいいのだ」

     ↓

「これでいいのだ」

 

と、感じるようになる。

いつも日本で頑張りすぎているのかな。

 

そして、南ヨーロッパの人々が、

ニコッと微笑んでくれて、

人懐っこく話しかけてくれて、

人生哲学じみたオリジナルの考えを

まっすぐこちらの目を見ながら

熱く暑く語り始めると、

なんと魅力的なことか!

最後にウインクなんかされた日にゃ、

イチコロなのであった。

 

アムステルダム中央駅の窓口で

そして思い出の切符の話に戻る。

2009年夏、オランダ・アムステルダム中央駅。

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(当時、駅は工事中で、動線がより複雑だった。2009年撮影。)

 

私は、切符売り場の窓口の行列に並んでいた。

結構な行列ができていたが、スムーズに

どんどん進んでいく。

 

オランダ語はとても難しいので、

私は買いたい切符と聞きたいことを

ブツブツ英語で練習しながら並んでいた。

まずは「アルクマール」へ行って、

そこから「ザーンセスカンス」へ行って、

そして「アムステルダム」へ戻ってくるには、、、。

 

南ヨーロッパでは考えられないくらいの

早さで自分の番が回ってきた。

窓口でまずは行きたいところを告げた。

言ったそばからチケットが発券される。

 

こちらが聞く前に路線案内図が出てきて、

降りる駅、乗り換える駅を示してくれる。

 

さらに、今からなら何時の電車に乗ればいいか、

その電車は何番線のホームにくるのか、

そのホームはここからどう行けばいいのか

まで、流暢な、しかも聞き取りやすい

速度の英語で説明してくれたのだ。

聞きたいことはすべて、聞く前に教えてくれた。

 

なんという無駄のない、効率的で

合理的なオランダらしい接客!

とても感動した思い出。

ヨーロッパは狭くて広い。

黄色い切符が思い出させてくれた記憶。

 

「お家で旅人」はまだまだ続きそうだ。


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