オランダ&ベルギー旅「おまけのフランス・パリ!芸術家たちが暮らしたモンマルトルの丘を彷徨う」
2009年8月
この夏は、爽やかなオランダへ。
ベルギーのブリュッセル、フランスのパリへと南下。
いつもの「旅の友人」との二人旅。
書きかけだった旅の記録、その続きを書いています。
目次
サクレクール寺院へ
この日、エッフェル塔へのぼって、
その後モンマルトルへ移動。
素敵なアベス駅で降りて、
簡単にサンドイッチを頬張ったら、
丘が私たちの前に立ちはだかった。
強引なミサンガ売りに絡まれ、
日本語でブチギレながら(笑)
モンマルトルの丘の更なる高みへ登ってみる。
実は階段の横にはケーブルカーもある。
坂道だらけの丘は住む人にとって、
きっと不便なことも多いだろう。
でも階段をのぼらないと、
モンマルトルのよさがわからない気がする。
階段だからこそ、こんな風に
好きなタイミングでふりかえれるわけだし。
急な階段と緑のコントラストが素敵。
まさに、ユトリロの絵で見た風景だ。
階段をふうふう言いながらのぼったら、
見えてくるのはサクレクール寺院だ。
あ、サクレクールだ!と思ってからも、
まだ階段と坂がある。
サクレクール寺院は、想像以上に大きくて、
見上げるとのけぞってしまうくらい。
ビザンチン様式の白亜の聖堂だ。
サクレクール寺院の前からパリの街をのぞむ。
ここが丘の上だったことがよくわかる眺め。
写真の中央奥に、特徴的なシルエットが見えている。
モンマルトルを彷徨う
サクレクールからテルトル広場へ。
テルトル広場とは、モンマルトルの丘の
中心にあり、観光客でごったがえす広場。
そんなに広くない丘の上の広場に、
似顔絵を描く絵師がずらーっと並んでいる。
モンマルトルの丘は、かつて芸術家が
好んで暮らした場所だ。
19世紀後半から20世紀前半にかけて、
今では美術館に欠かせない巨匠とよばれるような
画家たちが、このモンマルトルで暮らしていた。
すっかり芸術の丘となったモンマルトル。
だからこそ、広場に似顔絵を描く画家が
あふれかえっているのだ。
その腕前がどうかはさておき、、、。
パリの街はどこを歩いても
迷路のようで楽しいけど、
モンマルトルの小道はまた一段と楽しい。
足が向くまま、気の向くまま歩いていると、
ユトリロの絵で見たような風景に次々と出会う。
ここが「ラパン・アジル」
しばらくでたらめに歩いていたら、
「ラパン・アジル」を発見した。
「ラパン・アジル」とは、芸術家たちが毎夜集まったという、
お酒を飲みながら歌を楽しめる居酒屋だ。
日本的な居酒屋というよりは、キャバレーなのかな。
20世紀の初め、モンマルトルは画家だけでなく、
さまざまな分野の芸術家たちが集まっていた。
ここ「ラパン・アジル」は庶民的な店で、
まだお金を持たなかった若い芸術家たちが
連日連夜、きっと夢や愚痴を語り合った場。
その後、芸術の中心地は丘をくだり、
モン・パルナスやカルチェ・ラタンへと変化していき、
現在ではすっかりここは観光地だ。
でも、モンマルトルで暮らした画家たちが描いた
モンマルトルの風景の中には、
この「ラパン・アジル」を描いたものもあり、
本当にここで暮らしていたんだと思うと、
なんだか足取りも変わるような気がする。
アル中のユトリロがこの街を歩いて、
絵をかいて暮らしていたんだ、、、。
リアルなようで夢の世界みたい。
また違った季節に訪れたいと思った。
雪のモンマルトル、ユトリロの作品にあったよなぁ。