スペインひとり旅「さよならグラナダ、驚きと感動のメスキータ<コルドバで寄り道>」
2012年8月
この夏は、スペインを気ままに一人旅。
今日はとうとうグラナダを去って、
目次
名残惜しいグラナダの街
想像以上にとても魅力的な街だった。
もっと長居したかったな。
後ろ髪をひかれながらグラナダをあとにする。
朝のグラナダ。涼しくて静か。
昨夜のにぎわいはどこへ?
まだ涼しい朝のうちにグラナダ駅へ。
9:10の列車でコルドバを目指す。
コルドバまでは約2時間20分。
車窓からの眺め。
昨夜からの体調不良はまだ戻らず。
まっすぐマドリードに戻ろうかと思ったけど、
長すぎる列車の旅もまた厳しい。
というわけで、予定通りコルドバで寄り道することにした。
メスキータの街 コルドバで寄り道
予定通り、昼前にはコルドバ駅に到着。
アンダルシアの主要都市の1つだ。
想像以上に近代的な街並みが広がっていた。
駅から街歩きスタート。南に向かって歩く。
20分くらい歩くと、街の雰囲気が変わってきた。
ユダヤ人街だ。メスキータの北側に広がる、
迷路のような道が入り組んだ地域。
かつてユダヤ人が暮らしていた地域だが、
アンダルシアの暑い夏を過ごすために、
パティオが設けられた白い家々が並ぶ。
どの小径もかわいらしい。
うろうろしていると方向感覚を失ってしまう。
本当に迷路のように入り組んだ道ばかり。
でも、適当に歩いていたら行きたかった場所に出た。
共存に驚かされる! メスキータ
メスキータとは、かつてイスラム時代に
モスクとして建てられた建物だ。
かつてこの土地がイスラム教徒たちのものだったころ、
この場所につくられたモスク。
建設が始まったのは8世紀のこと。
何度かの拡張工事の結果、大モスクとなった。
コルドバで寄り道したのは、これを見たかったから。
ミナレットと呼ばれる尖塔が印象的。
免罪の門を抜けると、広い中庭に出る。
オレンジの木がたくさん!憩いの場が広がっていた。
メスキータの内部へ。
外観から想像していたよりも、めちゃめちゃ広い!
どこまでも幾重にも連なるアーチの連続。
ぞわぞわと鳥肌が立った。
イスラムの時代がいかに大きな支配力を持っていた
ことかがうかがえる。
そして驚きなのは、レコンキスタ後に
これを破壊しなかったことだ。
アラベスク模様やモザイクで飾られたミフラーブ。
ミフラーブとは、メッカの方角を示す壁がんのこと。
そして、このイスラムの神が宿る場所の一部が、
カトリックのカテドラルになっている!
なんという衝撃的な共存!
レコンキスタに思いを馳せて
レコンキスタ後も、この見事なメスキータを
すべて壊してしまうのはもったいないと思ったのだろうか。
建物の一部を改修して、イスラムとカトリックを共存させるなんて
画期的というか、今ならそんな発想はないだろう。
窓のない密閉された空間が神秘的なメスキータ。
しかし、カテドラルに改修された部分には、
外からの眩しい光が降り注いでいた。
レコンキスタの歴史を目の当たりにするような
アンダルシアでの滞在。最後に見たのは
衝撃的な「共存」という形だった。
信仰の形に違いはあっても、信仰自体に違いはない。
ということなのだろうと、私は理解した。
2時間、爆睡……
さて、列車の旅に戻ろう。
充実のアンダルシアの旅だった。
体はクタクタだけど、コルドバもやっぱり外せない場所。
この列車でマドリッドへ戻る。
2時間、爆睡。
あっという間にマドリッドだ。