冬のイタリア「ひとりで滞在するフィレンツェ旅!夜の街も美しい。改めて、写真を撮ることについて」
2011年12月
この年の年末、急に思いたって向かったイタリア。
大好きなフィレンツェにただただ行きたくて。
自由で気ままな冬の旅をふりかえります。
目次
帰りたくない夜の街歩き
なかなか帰りたくない夜の街歩き。
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でももう帰らなきゃ。
夕食の時間が迫ってくる。
今回の滞在はホテルではないので、
ステイ先の方と一緒に夕食をとる約束になっている。
ひとり旅だと、夕食のレストランには困ることが多く、
今回ホームステイという旅の形を選んだ理由の一つはそこだった。
カルツァイウォーリ通りを北上しながら、
左手を見るとレップブリカ広場に面した
「リナシェンテ」が大変なことになっている。
「リナシェンテ」はイタリアの老舗デパートだ。
イタリアのデパートは、日本のデパートとはちょっと違う印象。
「リナシェンテ」も、日本の老舗デパートのイメージよりは、
もう少し庶民的な印象かな。
上から下までこんなにキラキラ!
あぁ、正面からじっくり眺めたい。
眺めたいけど、また日を改めて来よう。
そう言い聞かせて、ようやくドゥオーモ広場まで帰ってきた。
洗礼堂の金の扉が、夜は怪しく光っている。
朝はこんな感じで神々しかった。
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ドゥオーモの前に立つ、巨大なツリーが美しい。
明るい時に見るよりも、存在感が増していた。
朝に見た時とはまた違う印象。
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我に返るスーパー
帰り道でスーパーに寄った。
急に現実の世界に戻ったような感覚だ。
夕刻からだんだん暗くなる夜の街を歩いて、
夢か、現か、幻かの境界線をうろついていたよう。
スーパーでハッと我に返って、
必要な水などを手早く購入。
そうだ、早く帰らなきゃ。
写真を撮ること
この日の夕刻からの街歩きで、
今、手元にある写真の中で気に入っているのがこちら。
アルノ川と空、建物のシルエットの写真だ。
このころは、フィルムカメラとデジカメを
2台持ちして旅をしていたのだ、まだ。
この写真は、フィルムカメラで撮ったもの。
フィルムカメラの良さと、デジカメの手軽さを
どちらも捨てきれず、本来なら、
1グラムでもカバンを軽くしたい旅人なのに
2台持ちして、カバンから交互に出したり入れたり。
長い旅だと何十本にもなるカメラのフィルムを、
空港の手荷物検査のX線から守るために、
専用のケースに入れて旅に出ていたころ。
今よりも、もっともっと慎重に、大切に写真を撮っていた。
今、改めてフィルムカメラで撮影した写真を見てみると、
丁寧に撮ったことが自分で思い出されるような、
その時のカメラの手触りすらよみがえる感触がある。
暮れゆくフィレンツェの空は、
確かにこんな色だったのだ。
何色とも説明のつかない色。
そして、この写真のおかげで、
この日が、フィレンツェの冬にしては
少々湿度を感じられる日だったことを
今、思い出した。
写真を撮ることを、大事にしようと、
改めて、思う。