「暮らすように旅したい!」 旅のあれこれ ariruariru

勤め人ですが心は旅人。ヨーロッパ中毒気味。「言葉」が大好き。

旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その6>「旅に出られない日々が教えてくれたこと」

今日は言葉のお話をお休みして、

「旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その6>」

にお付き合いください。

新たな旅に出れない旅人の現在です。


目次

旅に出られない日々が教えてくれたこと

旅に出られない日々。

毎年の今頃なら、もう旅支度をしている。

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(2017年夏。この年もヨーロッパへ向かう飛行機に、当然のように乗っていた。)
 

世の中は動いている。

旅へ出ている人もいるだろう。

 

でも、私は行かない。今のところ。

まだ、旅を楽しむ気分にはなれないし、

旅を楽しむ状況にはなっていないと

私は判断しているから。

 

今年は、二十数年ぶりに

海外へは行かない1年になりそうだ。

改めてふり返り、自分でも驚いた。

二十数年間、私は毎年どこか海外を旅してきたのだ。

 

勤め人だから行きたいときに行けないだの、

思ったほど長い期間は行けないだの、

もっと旅に行きたいのに制約があるということを、

少々愚痴りながらこのブログを書いてきた。

 

ここで、感謝と少しの反省を。

二十数年の間、毎年必ず海外旅行に行けるだけの

「健康」と「時間」と「お金」に

恵まれていたことに、感謝。

愚痴っぽく書いてきたことに、少しの反省。

 

それは、旅に出られない日々が、

私に教えてくれた大切なことだった。

 

次に出る旅は、いったいどんな旅?

次に旅に出る時には、そんな感謝と反省を

噛みしめるような旅がしたいなぁ。

それはどんな行き先で、どんな旅だろう。

 

今はまだわからない。

今までいったことのあるどこかなのか、

はたまた、初めて行く場所なのか。

 

その時の私は、どんな旅先を選ぶんだろう。

 

過去の旅をふりかえる作業をしていると、

「あの風景、もう一度見たい!」とか、

「あのお料理、もう一度味わいたい!」とか、

「あの瞬間の、あの空気の中にもう一度居たい!」

という、あふれ出る懐かしさと思い出に

溺れそうになる。

 

旅に出られない今は、それが時に苦しくて、

あまりふりかえらない方が

今の自分の精神状態(?)には

いいのかもしれないと思った時期もあった。

 

でも私は決めた。

私は旅に出なくても旅人でいよう。

今までの旅の数々の場面を、

より自分の中で鮮明にしておこうじゃないかと

思いながら、旅の復習をしている。

 

マヨール広場の石畳を見つめた時間

 実際、すっかり忘れていた記憶が

鮮やかによみがえったりすることも多い。

 

2012年に1人で訪れたスペイン。

 

ブログにも1年以上前に綴った旅だが、

今回のことで改めて読み返し、

写真を見返し、思い出したこと。

 

ariruariru.hatenablog.com

ariruariru.hatenablog.com

 

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暮れていくマドリッドのマヨール広場。

長方形の広場の周辺を美しい建物がぐるりと囲む。

 

なかなか暮れない夏のヨーロッパが

やっと暮れていくころだ。

この時、マドリッドを訪れるのは2回目。

その前に訪れたのは十数年前の学生時代だった。

懐かしくて、心ときめいた記憶。

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でも、それだけではなかった。

暮れていく広場に日陰ができて、

少し温度が下がった夕刻の風を体で感じた時、

私はとてつもなく不安に襲われていて、

マヨール広場の美しい石畳を

しばらくの間、ぼんやり見つめていたのだった。

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すっかり忘れてしまっていた、そんな記憶。

結局、とても充実した一人旅になったのだけど、

実はもともとは、一人旅の予定ではなかった。

 

2人で行く予定で計画を立てた旅だったが、

直前に旅の相棒に諸事情が起こってしまった。

それはうれしくない諸事情。

鬱々とした気持ちを抱えながら、

一人旅となってしまった旅だった。

 

一人旅も大好きだ。

でもこの時は、ちょっと事情が異なった。

 

自分もキャンセルしてしまった方がよかったかも、

とか、私までキャンセルしてしまったら

旅の相棒が気を遣うかもしれない、とか、

いろいろな思いがぐるぐるしながら

出発した旅だった。

 

次の旅をより楽しむために

すっかり忘れていたこと。

旅に出られない日々が教えてくれたこと。

 

旅の相棒と行くはずだったスペインの旅は、

けっこうなハードスケジュールで、

一人だとなかなか大変だった。

実際、私は暑いアンダルシアで体調不良になり、

一人旅の不安を存分に味わった。

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(美しく怪しいグラナダの夕暮れ。疲れ切った体にアンダルシアの熱風が効いた。)

 

そして、2人ならなんとかなるだろうという想定で

旅のプランを練っていたということも知った。

もともとの一人旅なら、もっと慎重なプランだったかも。

 

旅を楽しむための、たくさんある要素の中で、

ちょっとしばらく忘れていたけど、

本当は忘れてはいけないことを

思い出せた気がした。

 

次の旅をより楽しむために。

 

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