ヨーロッパ旅「ヨーロッパを俯瞰する!上へ上へ」
目次
街歩きには欠かせない「上へ上へ」
旅で訪れた街。
自分が暮らしている街のように、
よく知りたいと思う。
それには歩くのが一番!
そしてもう一つ欠かせないのは、
街を上から俯瞰して見ること。
どんな街にも、その街を上から眺められる
展望台や塔などがあるものだ。
絶対に行きたい!
旅の中で、どんなタイミングで「上」を
目指すのかを考えてみる。
イタリア ヴェネツィアの場合
街の中心は、サンマルコ寺院が面している
あまりにも有名なサンマルコ広場。
ここにそびえる鐘楼からの眺めが素晴らしい。
(2004年のヴェネツィア、サンマルコ広場。暑い暑い夏だった。)
ヴェネツィアの街は迷路の連続。
東西南北を把握しようとするとさらに迷う。
サンマルコ広場を示した矢印に従うのみだ。
鐘楼の上からの眺めはこちら。
ヴェネツィアの街は、海に浮かぶ島のようにも、
不安定な筏のようにも見える。
人間が造った陸地は奇跡の光景だ。
いつ登るの?
私は、ある程度、その街の様子を知ってから。
旅の2日目あたりが理想だ。
メインストリートを歩き、
その街の主たる観光名所の場所を把握したくらいで、
上から街を眺めるのが楽しい。
あ、あそこが歩いた道だなとか、
ホテルはあっちかなとか、
行こうと思っている名所はあれだとか。
そんな確認作業をしながら、
だんだん自分の街のように感じていく、
その作業が好きなのだ。
イタリア フィレンツェの場合
大好きなドゥオーモのクーポラに上ってしまうと、
それ自身は見えなくなってしまうので、
お隣の鐘楼に上るのが好き。
(2015年夏のフィレンツェ。ジョットの鐘楼から。)
ドゥオーモのクーポラに登るか、
ジョットの鐘楼に登るか。いつも悩む。
鐘楼から下を見ると、もうすでに行列ができていた。
早めに上がってきて大正解。
ちょっとした優越感。
フィレンツェは観光客が押し寄せる街だけど、
鐘楼の上から見るとのんびりしていて
とても静かだ。こんな隙間から覗く風景も
きっと昔から変わっていないに違いない。
そして、鐘楼に登ったからこそ見える
ドゥーモのクーポラが目の前に。
たまらない。
フランス パリの場合
(2013年フランス・パリ。何度かパリには来たけど、初めて凱旋門に登った夏。)
エッフェル塔に上るのもいいけど、
凱旋門に上ると人の暮らしが見える気がする。
究極は上空からかも?
ヨーロッパは決して近くない。
十数時間の飛行機の旅を終えて
到着するときのワクワク感。
よく利用するルフトハンザで
フランクフルトに到着するとき。
ヨーロッパで乗り継ぎをして、
ようやくフィレンツェに到着するとき。
ヘルシンキで乗り継ぎして、
ドゥヴロブニクの小さい空港へ。
飛行機からの眺めは、
上空の雲行きに左右される。
期待していないからこそ、
見えたときの喜びは大きい。
暮らしている気分に浸るために
街並みを上から眺めるとき。
この街に暮らしたいなとか、
暮らすならあのへんかなとか、
旅の妄想が膨らむ。
清々しい風に吹かれながら、
旅に来ていること自体の喜びもかみしめ、
地上に降り立ったあとの旅の続きを
思い描く、最高のとき。
それが、「上へ上へ」なのだ。