≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界<その17>「旅とコーヒー、イタリアの場合【前編】」
「≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界」と題して
土曜日は、言葉のお話を書いています。
旅の中で出会った言葉は、日本語にはなかなか訳せない、
簡単には訳したくないものも多数。
=(イコール)では結べない、≒(ニアリーイコール)の言葉たち。
旅の思い出とともに、振り返ります。
目次
コーヒー大好き!
(初めてイタリアのフィレンツェを訪れた冬。2006年撮影。)
私は無類のコーヒー好きで、
コーヒーに関してはちょっとしたこだわりがある。
旅先では、コーヒーとパンさえ美味しく食べれたら、
「あぁ、この国で生きていけそうだ」と思うくらいだ。
旅とコーヒー。私の大好物。
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自宅で淹れたドリップコーヒーも、
喫茶店で飲むサイフォン式のコーヒーも、
エスプレッソマシーンで淹れたコーヒーも、
全部それぞれに好き。
我が家のエスプレッソマシーンは、なかなか年季が入ってきていい感じ。
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そして、旅先で飲むコーヒーは、
その土地の風土を感じさせてくれるから
大好きだ。
どんな味か、どんな淹れ方か、どんな時に
どんな場面で飲むのか、カップは?量は?温度は?
ミルクは?など、一口にコーヒーと言っても、
実にバリエーションが多い。
そして、私が大好きな南ヨーロッパは、
まさにコーヒーを愛する土地柄だ。
イタリアの快適要素の1つ「バール」
イタリアのコーヒーはエスプレッソが基本。
南に行くと量が少なくなり、北へ行くと量が増える印象だ。
イタリア語を一人で勉強しているとき、
こんな本に出会った。
「バールのイタリア語」
イタリアの人にとって「バール」はとても重要な場所で、
どんな小さい街にでも必ず「バール」があり、
欠かせないものだ。
カフェでもなく、バーでもない。
とにかく、イタリアの人は一日に何回も訪れる場所。
この本を見ながら、イタリアで過ごす日々を想像し、
イタリアで快適に過ごすためには、
「バール」の存在は欠かせないと思った。
「バール」を使いこなせるようになりたい!と。
これさえ言えたら何とかなる?
「バール」には必ずエスプレッソマシーンがあって、
店に入るとコーヒーの香りが鼻をくすぐる。
そして淹れたあとのコーヒーの粉を
「ガンガン」と捨てる、思いのほか大きい音や、
淹れているときの「ブッシュ―」や
「シュワシュワー」など、まあまあうるさい。
でもそれが心地よい。
(イタリアフィレンツェでホームステイした夏。
どんなバールのどんなコーヒーも美味しい。2010年撮影。)
「Un caffē, per favore.」(ウン・カッフェ・ペルファボーレ)
「コーヒーを一つください」
これさえ言えたら、バールに入れるし、
そこに居場所がある気がした。
(次回へ続く)
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