「暮らすように旅したい!」 旅のあれこれ ariruariru

勤め人ですが心は旅人。ヨーロッパ中毒気味。「言葉」が大好き。

冬のイタリア「ひとりで滞在するフィレンツェ旅!ジョットの鐘楼は、だれもがカメラマンになっちゃう場所」

2011年12月

 

この年の年末、急に思いたって向かったイタリア。

大好きなフィレンツェにただただ行きたくて。

自由で気ままな冬の旅を振りかえります。

 

目次

 

ジョットの鐘楼から

ジョットの鐘楼から見る格別のフィレンツェを堪能中。

ariruariru.hatenablog.com

 

さらに上へ、上へ。

光を求めて暗い階段をひたすら上がる。

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ぶわっと一気に光に包まれると、

目の前にはドゥオーモのクーポラが

こんな目の高さに飛び込んできた。

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下から見上げた時のクーポラは、

その丸い形ややわらかい色合いから、

かわいく見える時もあるけど、

こうやって間近でみると、恐ろしいほど大きいのだ。

 

そしてその存在感におののきつつ、

切れた息を整えていると、

眼下に広がる街の美しさがまた心拍数を上げちゃう。

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なんという美しい眺めだろう!

冬のフィレンツェは朝が遅い。

ようやく朝日を浴びてキラキラと目覚めてきた街。

だれかが舞台芸術の大道具のように、

角度や見え方を計算して設えてくれたのかと思うくらい、

どの建物も、最高の色合いで建ち並んでいて、

遠くに山の稜線まで、完璧だ。

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ジョットの鐘楼の真ん中は、こんな感じで筒抜け状態。

高所恐怖症の方は、真下は決して見ない方がいい。

高所恐怖症の方はそもそも鐘楼には登らないか、、、。

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一番てっぺんからの眺め!

さて、いよいよジョットの鐘楼の一番てっぺん!

ドゥオーモのクーポラに登った皆さん、

おはようございます!

そしてお疲れ様です!

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ドゥオーモのクーポラにのぼっている人も、

こちらにカメラを向けて撮影しているのが見えた。

お互いに撮り合っているようでなんか変な感じ。

あちらは、だれか転げ落ちるんじゃないかってくらい

たくさんの人がいる。

私が鐘楼の一番てっぺんに滞在している間、

出会って人数はせいぜい5人程度。

こちらはガラガラだ。

 

ジョットの鐘楼の一番てっぺんはこんな風になっていた。

ジョットの鐘楼のてっぺんも、瓦屋根!

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真下をのぞくとちらっとドゥオーモの広場の洗礼堂。

その横に、ジョットの鐘楼の影がのびる。

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なんて気持ちよく晴れた朝なんだろう。

なにもかもにお礼を言いたくなるような朝だ。

南側は遠くの丘のシルエットをバックに、

右手のヴェッキオ宮殿の塔、

左手にはサンタクローチェも見えている。f:id:ariruariru:20210302001249j:plain

後で思う存分歩こう。あの道をこう行って、

などと、街歩きの計画を立てながら景色を楽しむ。

 

だれしもカメラマンに

360度ぐるりと、まるでパラパラ漫画でも

作成する如く、写真を撮りまくってしまった。
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撮らずにはいられないでしょ?

こんな風景を目の当りにしたら。

世界中のだれもが、カメラマンになっちゃう場所。

 

ほら、ここにも、、、。

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ひとり旅でも、素敵なお仲間と出会いました。

この風景を、この素晴らしい時を共有する、

通りすがりの旅人たちと。

鐘楼の一番てっぺんで。


 

 

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冬のイタリア「ひとりで滞在するフィレンツェ旅!ドゥオーモのクーポラを堪能するなら、ジョットの鐘楼へ」

2011年12月

 

この年の年末、急に思いたって向かったイタリア。

大好きなフィレンツェにただただ行きたくて。

自由で気ままな冬の旅を振りかえります。

 

目次

 

ドゥオーモ広場へ行かなくちゃ

前日の夜に到着したフィレンツェ

ariruariru.hatenablog.com

 

いろんなことを日本に置き去りにして、

リフレッシュしたかったこの冬休み。

朝からいい天気!

早足で訪れたドゥオーモ広場。

 

美しいドゥオーモのクーポラとジョットの鐘楼。

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さて、ドゥオーモのクーポラに登るか、

ジョットの鐘楼に登るか。

これはフィレンツェを訪れるたびに

考えても考えても正解がない難題だ。

 

ドゥオーモとは、イタリアの各都市にある

中心となる教会のこと。

フィレンツェのドゥオーモの正式名称は、

「サンタ・マリア・デル・フィオーレ聖堂」で、

「マリア様の花の教会」だ。

 

3色の大理石が色鮮やか。

そして何といっても印象的なのは、

ブルネッレスキ作の美しいクーポラだ。

 

ジョットの鐘楼

その隣に建つのがジョットの鐘楼。

ドゥオーモと同じく、3色の大理石でできた、

高さ85mの鐘楼。

 

悩んだ末に、ジョットの鐘楼へ登ることを選択。

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ドゥオーモのクーポラに登ってしまったら、

クーポラ自体は見えないから。

414段の階段、さあこい!

(ちなみにドゥオーモのクーポラは463段。)

 

美しいフィレンツェをより美しく

少し階段を上がるだけで、もう美しいフィレンツェ

窓から見えるのは、まだ朝もやにけむる街と、

その向こうには、存在感たっぷりにの

ヴェッキオ宮殿の塔。

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はやく上に上がってしまいたいような、

途中の景色も見逃さずにゆっくり登りたいような、

焦るな、私。

 

これを見たくてフィレンツェまで来たんじゃないか!

文句なしの美しい街の風景。

南側をのぞむ。

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真下はドゥオーモ広場。西側を。

まだ人通りの少ないドゥオーモ広場。

右側の建物は洗礼堂。

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洗礼堂の「天国の扉」の前には、数人の人。

右奥に見えるのは、ドゥオーモ広場へ来るときに

通ってきた、サン・ロレンツォ教会のクーポラだ。

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朝日に照らされるまぶしい街。

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ドゥオーモのクーポラへ登ると、

途中に休憩する場所がほとんどなく、

一気にあがらないといけなくなるけど、

ジョットの鐘楼は途中に休憩しながら

景色を楽しめるのがいいところ。

しかも、この時はとても空いていた。

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ドゥオーモのクーポラを堪能するなら

すぐ北側はドゥオーモの建物。

下からだと見えないけど、こんなところにも

オレンジ色の瓦屋根が使われている。

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そして、とうとう目の前に現れた!

ドゥオーモのクーポラ!

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圧巻という言葉しか思いつかない。

 

そう、これを見に来たんだ、私は。

と思うくらい、この眺めはここだけのもの。

やっぱり、ジョットの鐘楼に登ってよかったと

心の底から思う瞬間だ。

 

夏の日のフィレンツェとも違う、

冬の朝のもやがちょうど晴れていく時間。

幻想的な雰囲気と、街が動き出す

生活感のある音がまじりあう。

 

私がフィレンツェを好きな理由が、

すべて凝縮したような朝だった。

 

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冬のイタリア「ひとりで滞在するフィレンツェ旅!フィレンツェの朝を歩く!サン・ロレンツォ、洗礼堂、ドゥオーモへ」

2011年12月

 

この年の年末、急に思いたって向かったイタリア。

大好きなフィレンツェにただただ行きたくて。

自由で気ままな冬の旅を振りかえります。

 

目次

 

フィレンツェの朝を歩く

行きたくてしょうがなかったフィレンツェに到着。

ariruariru.hatenablog.com

 

翌日の朝、ステイ先を出て、まず目の前の

中央市場へ入ってみた。

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ステイ先は中央市場の目と鼻の先。

今ではすっかりおしゃれになった中央市場も、

2011年の年末はまだ普通の市場だった。

市場に入る各店舗が準備しながら開店している。

 

冬の朝のぴりっとした空気が、

市場に入るとより冷え冷えとしていた。

初めてフィレンツェに来た時、

この界隈の宿に泊まっていたので、

この辺りは多少土地勘のあるエリア。

 

メディチ家の皆様、ありがとう

市場を抜けて、サン・ロレンツォ教会。

サン・ロレンツォ教会は、メディチ家菩提寺

フィレンツェメディチ家なしでは語れない街だ。

メディチ家とはルネサンス期にフィレンツェ

実質的な支配者として君臨した家柄。

政治家、銀行家として力をもった。

 

多数の芸術家をパトロンとして支援したメディチ家

メディチ家なしでは、ルネサンスも語れないかも。

ボッティチェッリレオナルド・ダ・ヴィンチ

ミケランジェロヴァザーリなどが恩恵を受けた。

 

もともとは、「メディチ」とは医師のこと。

イタリア語で、

 medico(メディコ)=医師

 medici(メディチ)=医師の複数形

英語で薬の意の「Medicine」も語源が同じだろう。

おそらく祖先は医師、薬問屋系。

 

この教会の裏手にはメディチ家礼拝堂がある。

 

朝日を浴びてかがやく教会が美しい。

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まだ閉まっている教会前を通り抜けて、

路地を歩く。日が当たらない路地は

よりいっそう寒い。

でも、心はウキウキ。

たぶんもうすでに、小走りになっていたと思う。

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だれかと一緒の旅だったら、

独りよがりのワクワク感にブレーキをかけるところだけど、

なんせ一人だからアクセル全開。

ただただ歩きたい方向へ、どんどん歩いていく。

 

お久しぶりのドゥオーモ!

そして到着するのは、もちろんここ。

ドゥオーモだった。

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数年ぶりのドゥオーモ。

もうクリスマスは過ぎた年末だけど、

ヨーロッパではまだまだクリスマス週間。

ドゥオーモ前のツリーには、

フィレンツェのユリの花の紋章が。

 

洗礼堂の前にはこの人だかり。

洗礼堂とは、ドゥオーモの前にある、

八角形のサン・ジョバンニ礼拝堂のこと。

朝から「天国の扉」を見つめる人々が。

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「天国の扉」とは、洗礼堂の東の扉のことで、

ギベルティという人の手でつくられたものだが、

あのミケランジェロが絶賛し、「天国の扉」と

名づけたのだという。

みんなが眺めているこの扉は実はレプリカで、

本物は博物館にあるのだが、この黄金に輝く扉に

朝日があたって輝くさまは、まさに天国の扉だ。

 

いい天気!

ドゥオーモのクーポラが青空に映える!

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さあ、何をする?

何をしたい?

私のわがままなフィレンツェ滞在が始まった。

 


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冬のイタリア「ひとりで滞在するフィレンツェ旅!好きな街で過ごす冬休み!ステイ先で目覚めると」

2011年12月

 

この年の年末、急に思いたって向かったイタリア。

大好きなフィレンツェにただただ行きたくて。

自由で気ままな冬の旅を振りかえります。

 

目次

 

心躍らせてタラップをあがる 

目的地へ向かう飛行機。

私はルフトハンザ航空で、

フランクフルトを飛び立とうとしているところ。

 

ariruariru.hatenablog.com

 

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目的地は、イタリアのフィレンツェ

ヨーロッパに来るのは、たいてい夏だから、

こんなにとっぷり暮れてから

トランジットの飛行機に乗り込むのが新鮮に感じる。

 

ヨーロッパ域内の飛行機に乗るときは、

こんな風にタラップで乗り込むことがある。

広い空港の中をバスでぐるぐるまわって、

時にはこのままバスで目的地に

行っちゃうんじゃないかと思うくらい

飛行機までが遠かったりする。

 

車酔いするので、車移動があまり得意でない私。

搭乗口にバスの姿が見えたら

ちょっとがっかり。そしてブツブツ文句。

でも、バスが飛行機の前に着いて、

いざタラップで乗り込むとき、

心が躍るのだ。

 

到着した夜のフィレンツェ

無事に冬のフィレンツェに到着。

残念ながら写真はない。

それは、空港に迎えを頼んでいたから。

ひとりだと自分の都合やペースで

バシバシ写真を撮ることができるが、

初めて会う人と一緒に居るとそうはいかない。

 

迎えの車に乗り込んで、

初めてのお宅へ向かう。

 

今回の旅は、ホテル滞在をやめた。

一般の家庭にホームステイというか、

一般家庭の空いている一部屋を

借りるような感覚で滞在する。

 

フィレンツェでは、夏に2度

ホームステイをしたことがあった。

 

1度目のホームステイはまだ記事にしてなかった。

いずれ書きたいなぁ。ちょっとだけ懐かしんだこちらが、

フィレンツェ1回目のホームステイ。

      ↓

ariruariru.hatenablog.com

2度目のホームステイはこちら。

      ↓

ariruariru.hatenablog.com

 

2度のホームステイは、どちらもイタリア語を

勉強するためのもので、イタリア語のレッスンも

ホームステイに組み込まれたプログラムだった。

 

でも今回のホームステイは、ただただ滞在する。

だって私は、短い冬休みをゴロゴロしにきたのだ。

 

夜遅くに到着したステイ先。

にこやかに迎えてくれたホストの方たちと

あいさつもそこそこに、部屋に案内してもらい、

簡単にバスルームの使い方などを教えてもらう。

 

日本ではもう朝になる時間。

眠気はとうに限界だ。

なんとか緊張感から保っていた意識も、

無事にステイ先へ到着した安堵感から、

もうすでに、、、zzz。

 

ステイ先で目覚めると

あてがわれた部屋で迎えた翌朝。

こんなに素敵なお部屋だったなんて。

昨夜は気づいてなかったな。

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窓からは明るい光が差し込んでいて、

広くはないけどフィレンツェらしい、

かわいらしいお部屋。

ピノキオがいっぱい!

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ここから一週間、勝手気ままな旅が始まる。

好きな街を好きなように歩いて、

好きなようにゴロゴロしよう。

心を満タンにするために。


 

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冬のイタリア「ひとりで滞在するフィレンツェ旅!フィレンツェ偏愛をこじらせながら出発する年末」

2011年12月

 

この年の年末、急に思いたって向かったイタリア。

大好きなフィレンツェにただただ行きたくて。

自由で気ままな冬の旅を振りかえります。

 

目次

 

疲れているときほど

疲れている時ほど、旅に出たくなるのだ。

それはいつものこと。

この年はよほど何かに疲れていたのか、

年の瀬が迫ってくると、

毎日のように格安航空券の空き状況を

ネットで確認してしまう自分がいた。

 

短い冬休み。

なかなか冬には海外旅行には行けない仕事柄だ。

でも、とうとう買ってしまった、

イタリアのフィレンツェ行きの航空券。

 

フィレンツェ遍歴、そして偏愛

フィレンツェに行くのはこの旅で4回目だ。

1回目はフィレンツェとミラノを1週間で旅した。

その時のフィレンツェが忘れられなくて

2回目、3回目は夏のフィレンツェでホームステイ。

 

ariruariru.hatenablog.com

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多少のイタリア語を学んで、

多少のコミュニケーションをイタリア語で

とれるようになった。

 

ariruariru.hatenablog.com

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冬のフィレンツェを歩く自分を想像すると、

もうその妄想の光景から逃れられない。

あぁ、フィレンツェを歩きたい!

思う存分、自分の思うがままに。

そしてフィレンツェでごろごろしたい。

日常のフィレンツェを過ごしたい。

フィレンツェ偏愛をこじらせていた。

 

すべては日本に置いてゆく

ルフトハンザ航空で出発!

仕事の残りも、やらなければならないことも、

考えなければならないことも、

すべては日本に置いていく!

それが旅!それこそが年末の旅!

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夏に乗りなれている日本発ヨーロッパ行きの便では、

ほぼ空席を見ることはないけど、

オンシーズンとはいっても冬はこんな感じ。

隣も、その隣も、だれもいない。

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完全にひとりの空間だ。

だれかが私に用意してくれたご褒美か?

だれかと旅をするのも好きだけど、

この冬はひとり時間を満喫したかった。

 

仕事がどうのこうの、何がどうのこうの、

狭い世間の視界の狭い日々のことなど、

もうこの時点ですべてどこかへすっ飛んでいく。

 

のんびり機内食を食べ、

(お客さんが少ないと、こんなにもゆったりと食事ができるものなのか、、、)

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コーヒーをゆったり楽しんで、

甘いものも夜食でいただいて、

ガイドブックを眺めたり。

なんて贅沢な12時間!

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窓の外は青くて白い世界。

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ルフトハンザ航空の機内食のデザートが好き。

左の白いのは、まるで絹ごし豆腐のように見えるけど、

実はしっかりしたチーズケーキ。

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フランクフルトで飲むカプチーノの味

さて、無事にフランクフルト・マイン空港に到着。

ここから飛行機を乗り換えてフィレンツェへ向かう。

ヨーロッパへ行くときはいつもヨーロッパ域内で

乗り換えることにしている。

ちょっとでもヨーロッパの空気を楽しみたくて。

たとえそれが、空港の中であったとしても。

 

空港で一息入れるコーヒーブレイクの時間が好きだ。

12時間のフライトで縮こまった、ちょっとだるい体。

だいたいもうすでに日本は夜中の時間なので眠い。

でもこれから旅が始まるワクワク感と、

旅の始まりの緊張感に支配されている自分。

ひとりで静かにカプチーノを飲むひととき。

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好きな街で過ごす、ひとりの大事な時間。

向かう過程も宝物だった。


 

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旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その31>「寒い寒いと言いながら、冬の旅に出たい」

今日は「旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その31>」。

寒い寒いと嘆いていたら、旅の光景がぼんやりと浮かんできます。


目次

 

冬の旅に出たい

冬の旅に出たいなぁ。

普段は寒いのが嫌いだけど、

キーンと冷たい冬の朝に、

旅行鞄を持って駅のホームで電車を待つ。

そんな光景、過去にあったかどうか

定かではないが、そんなイメージ映像

みたいなのが頭の中をかすめる。

 

こんな感じかな。

 

2013年の冬の旅。

豊岡駅でタンゴ鉄道を待つ。

朝じゃないけど。

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暮れ行く駅の光景が、何とも言えず、

冬の旅の旅情を倍増させている。

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寒い冬にあったかいところへ向かう旅もいいけど、

今は、寒い冬を満喫したいと思う。

こんな自由に出歩けない制約の時期を過ごしているからか、

寒い冬を、「あぁ、寒い寒い」と

言いながら歩きたいものだ。

 

寒い寒いと言いながら

寒い寒いと言いながら歩いた冬と言えば、

思い出すのは冬のフィレンツェの朝。

 

2011年の年末から2012年年始に

滞在した、イタリアのフィレンツェ

年末が近づいてから突然思い立ったひとり旅。

滞在先のホストマザーからすすめられて、

ペルージャを訪れることにしたこの日。

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まだ薄暗い冬の朝のフィレンツェ

といっても朝の7時半ごろだ。

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅へ歩く。

街は静かだ。

清掃の車だけが動いている。

 

滞在先は中央市場のすぐ近く。

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅へも

歩いていける便利な場所だ。

 

この年の冬は、比較的暖かいイタリアだったが、

それでも朝はキンと冷えていて寒い。

まさに、寒い寒いとつぶやきながら歩いた朝。

 

冬の旅の魅力は

駅の案内板は、昔ながらの暖かい光。

読みにくいんだけど、これがいい感じ。

 

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ホームに立つ頃にはあたりも明るくなってくる。

でもじっと立っていると、足元から冷える。

「キン」と冷えた空気が、「シン」と伝わってくる。

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列車に乗り込むと、生暖かい空気。

車窓から見るフィレンツェは、

なんだか知らない街のような気がした。

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明け方の空を楽しむことはなかなかない。

こんな風に、旅先から小さな旅に出る時くらいかな。

 

静かな駅舎、静かな車内。

自分の心の声だけが聞こえてきそうな旅。

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そう、冬の旅は夏の旅より静かだ。

どこか、ごまかしのきかない、

何もかもがストレートに見えたり、

感じたりできる気がする。

 

ひとり旅ならなおさらだ。

 

冷たい風が吹く季節、

懐かしむのは冬の旅。

冬の旅の魅力をあたらめて感じよう。
 

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旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その29>「旅に出るワクワクを忘れないために」

今日は「旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その29>」。

旅に出られない旅人は、今年も旅をふりかえります。


目次

 

旅の思い出をふりかえる贅沢

2021年がスタートした。

やっぱり、いつもの年明けとは

ちょっと違った心持ちだ。

でも日々の生活は続く。

できることを淡々とこなしながら、

心も体も健康に過ごしたい。

 

さていつも通り旅をふりかえる作業。

旅のことをふりかえるとき、

私にとってとても大事なのは写真だ。

旅の記録としても必要なことだし、

写真を撮ること自体も好きだから。

 

そして、旅をふりかえるためには、

写真の整理が欠かせない。

どこへも出かけなかった冬休み、

写真の整理に大いに時間をかけてみた。

なんて贅沢な時間の使い方。

例年ならできない。

だってそんな時間があったら、

新しい旅へと旅立ってしまっていたから。

 

大好きなヨーロッパの風景。

その中でもこんな寒い時期には、

やっぱり寒い時期に撮った写真に目がいく。

 

大好きな街フィレンツェに行く

私の海外旅行は年に1回かせいぜい2回。

たいていは夏休みを利用したものなので、

冬の写真はとても少ない。

 

めずらしく短い冬休みを利用して行った

イタリアのフィレンツェをふりかえる。

2011年の年末から2012年にかけて

滞在した時のものだ。

 

どうしても大好きなフィレンツェに行きたくて、

休みの直前になってから航空券を予約し、

1週間の冬休みをほぼすべてフィレンツェ

過ごしたひとり旅。

(そのころはまだ独身でした。)

 

いつも、ヨーロッパまでは直行便を選ぶ。

乗り継ぐのはヨーロッパ内で。

少しでも長く、ヨーロッパに居たい。

それがたとえ空港の中であったとしても。

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イタリアのフィレンツェは、

イタリア中部のトスカーナ州の州都で、

ルネサンス期に繁栄した街がそのまま残る

歴史的で美しい街だ。

イタリアの観光地を忙しくまわるツアーだったら、

半日か1日かくらい割いてある感じかな。

 

日本からの直行便はないので、

いつもヨーロッパのどこかで乗り換えていく。

フィンエアーヘルシンキ乗り換えか、

ルフトハンザでフランクフルト乗り換え、

エールフランスでパリ乗り換え、

KLMでアムステルダム乗り換えの

まあ、たいていこれのうちのどれかだ。

 

乗り換えが必要なので、うまく乗り継げたとしても

フィレンツェに着くころには

だいたい夜遅くということになる。

 

翌日の朝、足早に向かった先は

ドゥオーモの前だった。

ここに来ると、「フィレンツェに来たんだ!」

と、実感できるから。

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この時の旅で、4回目のフィレンツェだった。

ドゥオーモはイタリアの各都市にある、

その都市の中心となる教会のことだが、

フィレンツェのドゥオーモの正式名称は

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂

  サンタ=聖

  マリア=マリア様(聖母)

  デル=前置詞+冠詞

  フィオーレ=花

というわけで、花の聖母の大聖堂だ。

 

だれが見ても感動する教会だと思うけど、

私にとっては特に何か惹きつけられるものがあって、

何度もフィレンツェに戻ってきてしまう

要因の1つはこのドゥオーモ。

 

このドゥオーモのクーポラが好きすぎるのだ。

ブルネッレスキが15世紀に架けたこのクーポラ。

その何とも言えない美しい色合い、

どこかかわいらしいのに荘厳な佇まい、

迫力と優美さの、なんというか

甘辛ミックスみたいなのがたまらない。

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旅に出るワクワクを忘れないために

冷えた朝のフィレンツェにだんだん日がのぼって

美しい街にまるで照明がたかれたようになる光景。

 

吐く息が白いのに、ジョットの鐘楼に息を切らして

のぼったせいで、汗をかいてコートを脱いだこと。

 

寒暖差が大きく、カメラのレンズが曇って

居合わせた見知らぬ観光客の方と笑いあったこと。

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写真には直接写っていないことも

写真が思い出させてくれる。

旅に出るワクワクを忘れないために、

私は旅をふりかえっているのかもしれない。

 

結局は、旅に行かなくても、

旅のことばかり考えているんだな。

それでいいか。

しばらくは、それでいくか。

と思う。


 

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旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その22>「旅するコーヒー。旅先のコーヒーを懐かしんで」

今日は「旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その22>」。

旅に出られない日々。旅人の戯言が止まりません、、、。


目次

 

旅するコーヒー

私の旅に欠かせないのが、コーヒー。

私はちょっとコーヒー中毒的なところがあって、

日ごろもコーヒーが毎日欠かせない。

たくさん飲むわけではないけど。

 

そして私にとって、

美味しいコーヒーの記憶は、

ヨーロッパの旅なしでは語れない。

(ちょっと大げさですが。)

    

ariruariru.hatenablog.com

 

コーヒーに対してこだわりを持つ人は多い。

豆や産地やこだわる人あり、こだわる店あり。

豆の挽き方やコーヒーの淹れ方にこだわる場合も。

 

旅先で味わうこんな素敵なコーヒー

昨年末、倉敷へ出かけた。

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倉敷の美観地区はいつ来てもいい。

そしてこの路地の奥に、

美味しいコーヒーが飲める店がある。

 

この路地の奥。

クラシキ庭苑の奥にひっそりと。

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コバコーヒー(koba coffee)という店。

 

豆を選んで注文できる店は何度か行ったことはあるが、

このお店の魅力的なところは、

コーヒーの淹れ方を3種類から選べるというもの。

ペーパードリップ」、「サイフォン」、「フレンチプレス」の3種類。

こんなお店は初めて!

 

理科の実験のように、カウンターには

サイフォンが3つ並んでいた。

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メニューにはそれぞれの淹れ方の特徴が書いてある。

熟読したのちに、サイフォンを選択。

決め手は、サイフォンはより豆(銘柄)の

特徴(癖)が出ると書いてあったから。

コーヒー豆、そのものをいただきましょう。

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豆はブレンドを選択。ブレンドにも3種類あって、

「マイルド」、「ほろにが」、「ストロング」から選べる。

こちらは迷わず、「ストロング」を選択。

 

また、このチーズケーキが美味しくて。

まったりとしたニューヨークチーズケーキ。

最高の組み合わせ。

素敵なお店で、素敵な空間。

素敵な旅の中の1ページ。

 

私が気になるフランスのコーヒーは

大好きなコーヒー。

豆も気になるし、淹れ方も気になるけど、

私が一番気になるのは、

土地ごとで変わるコーヒーの飲み方である。

 

イタリアのエスプレッソも好きだし、

日本式のドリップで入れたコーヒーも好き。

 

フランスで飲むエスプレッソ。

普通に「コーヒー」と頼むと、エスプレッソが出てくる。

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(パリのオルセー美術館のレストランでいただくコーヒー。2019年夏。)

 

エスプレッソマシンで淹れられるコーヒー。

このコーヒーにミルクを混ぜると「カフェ・オレ」。

お店では「カフェ・クレーム」と書いてあることが多い。

 

本来「カフェ・オレ」は温めたミルクを入れ、

「カフェ・クレーム」は、スチームしたミルクを入れる。

本当は違うものだけど、お店で「カフェ・オレ」を

注文すると、「カフェ・クレーム」の状態で出てくる

ことが多い気がする。

 

フランスで「コーヒー」と言ったら、

これくらいの量のエスプレッソ。

ボルドーの駅中の安いモーニングセット。

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ボルドーの朝ごはん。この後電車で移動。2019年夏。)

 

やっぱり大好き!イタリアのコーヒー

イタリアへ行くと、もちろんコーヒーはエスプレッソ。

そもそもエスプレッソとはイタリア語だ。

量はぐっと少なくなる。濃厚!

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(イタリアのフィレンツェ。飲んでる途中ではありません。2015年夏。)

 

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(イタリアのボローニャで。2015年夏。)

 

そうそう、これくらいの量をぐびっと飲む。

これを飲むとイタリアに来たっていう気がする。

南下すればするほど、量が減り濃厚になる

エスプレッソ。

 

旅先のバールでぐびっと飲んで、

その日の街歩きのプランを考える。

 

駅のバールでテイクアウトして、

列車の中で車窓を楽しみながら飲む。

 

そんな旅。また気軽にできる時が

やってくるんだろうか。

信じて楽しみに待つしかない。

今は。

 

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旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その21>「フィレンツェの庭のハーブに包まれたい」

今日は「旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その21>」。

旅に出られない日々。旅人の戯言、、、?


目次

 

旅人の戯言?

旅に出られない旅人歴も、かれこれ10か月。

世の中は「GO TO」なのかもしれないが、

私はそんな気分にはなれない。

 

「行きたければ、行けばいい」と

言われるかもしれない。

でも、まだ私の思うような旅が

できる状況とは思えない。

そう思っているうちは、

旅には出られない、旅には出ないつもりだ。

 

とか、なんとか、かんとか、

ブツブツ独り言をつぶやく日々。

さてさて、気を取り直して、

旅で出会う美味しいものの話を。

 

何気ない、さりげない一皿

旅をすれば、ご当地のゴハンを食べたくなる。

でも、こんなに旅に出られない日々が続いたとき、

口の中が懐かしがっているものは、

人気のレストランのご当地メニューや

高級レストランのディナーとかではなく、

何気ない、さりげない、一皿だったりする。

 

2006年、初めてイタリアのフィレンツェを訪れた。

短い冬の旅だったけど、フィレンツェ

虜になるには十分な時間だった。

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(2006年冬。フィレンツェを好きにならない理由が見あたらない。ミケランジェロ広場より。)

 

その旅の翌年の夏、私はひとりでフィレンツェを再訪。

まだイタリア語がまったく話せないのに、

2週間のホームステイにでかけた。

 

今から考えれば、なかなか無謀な計画。

でも、なんとしてでもフィレンツェ

暮らしている気分を味わいたくて

その欲望が、その他のもろもろの何もかもを

上回ってしまったのだろう。

 

ステイ先での食事が懐かしい

ホームステイ先での食事。

素朴で、でも断然美味しくて、懐かしい。

あぁ、このトマトソースの酸味!

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ホストファミリーと一緒に準備して、

一緒に食べて、一緒に片づける。

そんな思い出とともによみがえる味。

 

ある日のランチは、ズッキーニのペンネ

山盛りのパスタは、イタリアの家庭の味だ。

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一緒にスーパーでお買い物して、

その日に買った食材で調理して食べる。

そんなあたり前のことが、特別に感じた。

 

食事とともに思い出すこと

その後、フィレンツェでは

何度かホームステイをしたのだが、

食事とともに教わったことがある。

 

2007年に滞在した時のある日の夕食。

ステイ先のお家には素敵なテラスがあった。

 

なかなか暮れないヨーロッパの夜が

暮れていく様子を眺めながら、

ゆっくりと味わう食事。

そんな時間の使い方を教わった。

 

そして美味しい食事。

鶏肉のハーブ焼き。

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庭のハーブに包まれたい

ホストマザーがキッチンで作り方を

教えてくれるので、いつもフムフムと

聞きながら一緒に調理するのだけど、途中で急に、

「庭に生えてる、サルヴィア(salvia)を採ってきて!」

などと言われるので、キッチンのある2階から

階段を駆け下りて庭へダッシュする。

(イタリア語で「サルヴィア」とは、セージのこと。)

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この日の夕食の鶏肉のハーブ焼きも、

私が庭へダッシュして採ってきたセージが、

ちゃんといい仕事をしていた。

 

どうして庭のセージの場所を知っているかというと、

ステイ先へ到着した初日、家の中を

いろいろ案内してくれたホストマザー。

特に説明が詳しかったのが庭のハーブだった。

これはサルヴィアで、これはバジリコで、、、。

 

そう、きっとホストマザーは、私がハーブを

採ってこれるように教えていたのだ。

その時はわからなかったけど。

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庭にはいろんな種類の背の高いハーブが生えている。

それをかき分け、これだったよね?

と思いながらハーブをつまむ。

どれくらいの量だろう?とか悩んでいると、

2階のテラスから、

「どれかわかったー?」

というホストマザーの声。

 

「わかったけど、どれくらいの量ー?」

「適当でいいよ!」

大声の会話が静かな住宅地に響く。

 

そんな暮らしをしていたら、

あっという間にそれくらいの

イタリア語が話せるようになっていた。

 

2階から降ってくるホストマザーの声を聞きながら、

ハーブをかき分けて急いで駆ける。

フィレンツェの家の子になった2週間。

あの香りにまた包まれたいな。

 

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旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その12>「お家で旅人。甘い誘惑と、甘くて苦いものに想いをはせる夏」

今日は「旅に出られない旅人はどうなってしまうのか<その12>」

にお付き合いください。いよいよ9月になってしまいました。

でもまだまだ暑い。旅に出れない旅人のせつない夏はまだ続いています。


目次

甘い誘惑

またまた、今回もお家で旅人の話。

そしてまたまた、私の本棚にある

季刊誌の「TRANSIT(トランジット)」だ。

 

先週の記事はこちら

  ↓

ariruariru.hatenablog.com

 

今回は、2016年秋の33号。

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装丁といい、紙質といい、この写真といい、

何もかもが好みにドンピシャ。

 

もう、表紙を見ただけでとろけてしまいそう。

 

「特集:美しきヨーロッパ」

「スイートな旅をしよう」

 

なんということ、、、。

なんという甘い誘惑。

 

目が「♡」になってしまう。

「パリ、ロンドン、ミラノ、シチリア」だって。

 

表紙は大好きなパリの街。エッフェル塔だ。

元々、なんでこんなにエッフェル塔

ある風景が好きなのか、

誰かに解明してもらいたいくらいの私。

 

2013年の旅

   ↓

ariruariru.hatenablog.com

 2019年の旅

  ↓

ariruariru.hatenablog.com

 

いったい私は人生でエッフェル塔

写真を何枚撮るのだろうと、

自分で自分が心配になるくらい、

写真データの中にはたくさんの

エッフェル塔がそびえたっている。

 

スイートな旅

「TRANSIT」の

甘い誘惑に負けて表紙をめくる。

 

表紙にある「スイートな旅」とは、

ヨーロッパのスイーツ&喫茶文化について。

甘々なカップルの話ではない。

スイーツとコーヒーの話なども。

 

コーヒーについては、ちょっとこだわり強め。

    ↓

ariruariru.hatenablog.com

ariruariru.hatenablog.com

ariruariru.hatenablog.com

 

フランスやイギリスの伝統的な

お菓子の紹介やその歴史、

スイーツのレシピカードが付録だったり、

甘い甘い食べ物の胃もたれしそうな

内容ばかりかと思って読み進めると、

そうでもないことに気づく。

 

「甘くて苦いものをめぐる旅」なんて、

いかにもそそられるタイトルが

つけられた記事には、

 

「大人になるとコーヒーが飲める

ようになるのなぜ?」とか、

 

「忘れられない甘くて苦い記憶が

あるのはなぜ?」とか、

 

ちょっと大人の、せつない語りかけで

ぐっと引き込まれる内容だ。

 

甘くて苦いものとは

「甘くて苦い」とは、決して

スイーツとコーヒーの話だけではない。

人生を思わせる。

 

そして人生と旅をなぞらえるような切り口も。

読みながら自然と自分をふり返ってみたり、

自分の旅をふり返ってみたり。

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(イタリア・ナポリで入った老舗のお菓子屋さん。そっけない感じ。2008年夏。)

           ↓

ariruariru.hatenablog.com

 

苦くて甘いといえば、最初に思いつくもの。

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(イタリア・ボローニャにて。食後のティラミスもカフェも最後まで裏切らない美食の街。2015年夏。)

        ↓

ariruariru.hatenablog.com

 

本の中に、

人間は甘いものだけでは飽き足らず、

砂糖を焦がしてカラメルを作った。

人間は貪欲な生き物だ。

とある。

 

豊かで貪欲な人生には、

甘さだけでなく苦さも必要ってこと?

 

深読みしながら、

家で「TRANSIT」を読み直す夏。

 

あぁ、旅に出たい。

シチリアあたりに。

  

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≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界<その18>「旅とコーヒー、イタリアの場合【後編】」

「≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界」と題して

土曜日は、言葉のお話を書いています。

 

旅の中で出会った言葉は、日本語にはなかなか訳せない、

簡単には訳したくないものも多数。

=(イコール)では結べない、≒(ニアリーイコール)の言葉たち。

 旅の思い出とともに、振り返ります。 
目次

旅とコーヒー

 旅にはコーヒーが欠かせないと思う。

それは、私が単純にコーヒー好きと言うだけではなく、

ちゃんとした理由があってのことだ。

 

   旅とコーヒー。私の大好物。

        ↓

ariruariru.hatenablog.com

 

旅の醍醐味の1つに、

「その土地ならではのものを楽しむ」

というものがある。

もちろんコーヒーに限ったことではないし、

飲食物に限ったことでもない。

 

しかし、これが、

コーヒー文化がしっかり根づいた

南ヨーロッパだからこそ、

その土地土地の違いがおもしろいのだ。

 

イタリア人は褒め上手

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(いつかのヨーロッパ旅、空港で。ラバッツァが出てきたらラッキーと心で小さく叫ぶ。)

 

たまたまかもしれないが、

イタリアで私がイタリア語を発すると、

それを聞いたイタリア人は、

「イタリア語が完璧だ」とか、

「すばらしい」とか、

中には「いい人だ」とかいう具合に、

もはやイタリア語がどうこうではなくなるほど、

とにかくめちゃめちゃ褒めてくれる。

 

レストランなどのオーダーの時などは、

イタリア語のみならず、

「そのチョイスはすばらしい」とか、

「まるでイタリア人のようなチョイスだ」などと

オーダーの内容まで褒めてくれたり、

「きみはイタリア人だね」という具合に

もはや褒めらてるのかどうかすら怪しくなって

しまうこともしばしばだ。

 

イタリア人はコミュニケーション能力が高く、

ホスピタリティーも高い上に、演出が上手い。

 

どれもこれも、日本人が苦手な分野だと思う。

 

コーヒーを1杯、注文するだけで

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(ウフィッツィ美術館のバールにて。2011年、冬のフィレンツェで。)

 

イタリアでバールに入って、

「Un caffē, per favore.」

(コーヒーを1杯ください。)

と自然に言えたら、

なんだか堂々とそこに居ていいような気がした。

 

どこからどう見ても見た目がアジア人の私が、

イタリアのバールで

Un caffē, per favore.」というだけで、

強面の店員もにっこり微笑んでくれたり、

ぶっきらぼうなお兄さんも

何度も頷いてくれるのだ。

 

 

言葉の力は偉大だ

言葉の力は偉大だ。

それは通じる、通じないという

単純なことだけではなく、

「私はあなたの国の言葉を話そうとしている」

という意思表示である。

 

そして、その意思表示が伝わったとき、

伝わったんだとわかる反応が返ってくると

それだけでうれしいものだ。

 

「Un caffē, per favore.」

 

丸暗記してしまえば、そんなに難しい言葉じゃない。

イタリア語はほとんどローマ字読みで大丈夫。

でも、最初は店員さんの目を見て

にっこり微笑んで、これが言えなかった。

 

目を見てにっこり微笑んで言えたとき、

店員さんからも何か聞かれることが多くなった。

「ミルクは要らないんだよね?」とか、

「お水も要る?」とか。

 

あぁ、イタリア語が少しわかりそうだと思われた証拠だな。

 

そして、それにも返事できるようになると、

なんやかんやと話しかけてくれたり、

はたまた、目があったらウインクして

くれたりするのだ。

 

それはそれでどう返したらいいか

分からなくて困るのだけど。

 

言葉が旅をおもしろくする

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(2011年冬のフィレンツェ。何度も通った店。)

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(顔なじみになるほど通いたい。暮らしてる気分になれるから。)


言葉が旅をおもしろくするし、

旅が言葉をおもしろくする。

 

イタリアではコーヒーを1杯、

注文するところから

旅は大きく広がっていった。

 

旅とコーヒー。

良い関係。

どちらも大好きだ。

 

過去の「≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界」はこちら

    ↓

ariruariru.hatenablog.com

 

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≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界<その17>「旅とコーヒー、イタリアの場合【前編】」

「≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界」と題して

土曜日は、言葉のお話を書いています。

 

旅の中で出会った言葉は、日本語にはなかなか訳せない、

簡単には訳したくないものも多数。

 

=(イコール)では結べない、≒(ニアリーイコール)の言葉たち。

旅の思い出とともに、振り返ります。 
目次

コーヒー大好き!

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(初めてイタリアのフィレンツェを訪れた冬。2006年撮影。)

 

私は無類のコーヒー好きで、

コーヒーに関してはちょっとしたこだわりがある。

旅先では、コーヒーとパンさえ美味しく食べれたら、

「あぁ、この国で生きていけそうだ」と思うくらいだ。

 

   旅とコーヒー。私の大好物。

        ↓

ariruariru.hatenablog.com

 

自宅で淹れたドリップコーヒーも、

茶店で飲むサイフォン式のコーヒーも、

エスプレッソマシーンで淹れたコーヒーも、

全部それぞれに好き。

 

我が家のエスプレッソマシーンは、なかなか年季が入ってきていい感じ。

          ↓

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そして、旅先で飲むコーヒーは、

その土地の風土を感じさせてくれるから

大好きだ。

 

どんな味か、どんな淹れ方か、どんな時に

どんな場面で飲むのか、カップは?量は?温度は?

ミルクは?など、一口にコーヒーと言っても、

実にバリエーションが多い。

 

そして、私が大好きな南ヨーロッパは、

まさにコーヒーを愛する土地柄だ。

 

イタリアの快適要素の1つ「バール」

イタリアのコーヒーはエスプレッソが基本。

南に行くと量が少なくなり、北へ行くと量が増える印象だ。

 

イタリア語を一人で勉強しているとき、

こんな本に出会った。

「バールのイタリア語」

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イタリアの人にとって「バール」はとても重要な場所で、

どんな小さい街にでも必ず「バール」があり、

欠かせないものだ。

カフェでもなく、バーでもない。

とにかく、イタリアの人は一日に何回も訪れる場所。

 

この本を見ながら、イタリアで過ごす日々を想像し、

イタリアで快適に過ごすためには、

「バール」の存在は欠かせないと思った。

「バール」を使いこなせるようになりたい!と。

 

これさえ言えたら何とかなる?

「バール」には必ずエスプレッソマシーンがあって、

店に入るとコーヒーの香りが鼻をくすぐる。

そして淹れたあとのコーヒーの粉を

「ガンガン」と捨てる、思いのほか大きい音や、

淹れているときの「ブッシュ―」や

「シュワシュワー」など、まあまあうるさい。

でもそれが心地よい。

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(イタリアフィレンツェでホームステイした夏。

どんなバールのどんなコーヒーも美味しい。2010年撮影。)

ariruariru.hatenablog.com

 

Un caffē, per favore.(ウン・カッフェ・ペルファボーレ)

 

「コーヒーを一つください」

 

これさえ言えたら、バールに入れるし、

そこに居場所がある気がした。

 

(次回へ続く)

 

過去の「≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界」はこちら

    ↓

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≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界<その14>「パニーニとパニーノは何が違う?ちゃんと言いたい欲にくじけるイタリア語」

土曜日は、言葉のお話を書いています。

旅中毒にはなかなかつらい「今」です。

ariruariru.hatenablog.com

目次

大好きだった近所の「パニーニ」

その昔、家から自転車で10分のところに

とてもおしゃれなカフェがオープンした。

その昔とは、20年以上前のこと。

 

テイクアウトもできたそのカフェには、

「パニーニ」というメニューがある。

ショーケースの中には、何種類かの

「パニーニ」なるものが並んでいた。

 

なにかどこかで聞いた覚えはあったが、

その当時、「パニーニ」が何ものなのか

私は知らなかった。二十数年前の話である。

 

「パニーニ」のメニューの説明には、

「イタリア風サンドイッチ」と書いてあった。

 

ショーケースに並んでいたのは、

ホットドッグのパンが白くなったような見た目。

挟んであるものはさまざまで、

ナス&チーズとか、トマト&チーズとか、

なんとなくイタリアを思わせるような中身。

 

注文すると、それをホットサンドをつくる要領で

ギューッと押さえつけて圧力で焼いている。

 

焼目のついた熱々の「パニーニ」なるものは

とてもおいしくて、しばらくその店に通った。

 

もうその店もいつの間にかなくなってしまったけど、

それが私と「パニーニ」との出会いだった。

もちろん、「パニーニ」が

イタリア語だとは気づいてすらいない。

 

悩ましい単数形と複数形

ariruariru.hatenablog.com

 

「パニーニ」とは、イタリア語の「panini」のこと。

複数形だ。「i」で終わるのは男性名詞の複数形。

単数形だと「panino」ということになる。

 

今ではイタリア風のサンドイッチのことを、

日本では「パニーニ」と言ってみたり

「パニーノ」と言ってみたり、

混在しているように思う。

 

「パニーニ、1つください。」という矛盾。

知ってしまった今は、やっぱり気になるものだ。

 

イタリア語では、1つなら「panino」で

2つ以上なら「panini」ということになる。

単数形や複数形で違いのない日本語を操る

日本人からすると、この変化が悩ましいところ。

 

どうしても感覚的にとらえられない気がする。

(私だけかもしれないけど。)

 

「ちゃんと言いたい欲」にくじける?

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(2011年冬のフィレンツェ。ドゥオーモの美しくてちょっとこわい感じがよく分かるこの路地。)

 

イタリアへ行ったとき、

ちゃんと言いたいなといつも思う。

文法のしくみは、ほどほど知っている。

 

言語には例外が多い。

それが言語のおもしろいところ。

例外を自分のものにするには、

相当な時間がかかりそうだから、

それが言えなくてもそんなに気にならない。

 

でも、法則に従っている文法に関しては、

「ちゃんと言いたい」欲が大きい。

panini」と「panino」みたいな単純な文法は特に。

でも、ついついイタリアで、

言い間違えてしまうことがあるのだ。

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2011年冬のフィレンツェ。注文するとき、ついつい焦ってしまう。)

 

イタリアのバルで、焦って思わず

「Un panini, per favore.」

とか言ってしまった時。

「あ、間違えた……。」と心の中で思う。

気にするほどのことでもないのは分かっている。

意味は通じるし、たいていのイタリア人は

そんなことを訂正してきたりしない。 

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(2011年冬のフィレンツェ。どこで食べてもパニーノはうまい。)

 

「ちゃんと言いたい欲」にくじけてしまい、

楽しい気分を失ってしまう、ちょっと苦い瞬間。

イタリアで楽しい時を過ごすために

イタリア語を学んでいるのに、、。

 

語学学習者なら、この苦い気持ち、

きっとわかってもらえるのではないかと思う。

(私だけかもしれないな……。)

 

そんな苦い思いでもいいから味わいたい。

あぁ、早くイタリアへ、

まちがいまくってくじけちゃう旅に行きたいなぁ。

 

過去の「≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界」はこちら

    ↓

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≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界<その13>「イタリア語は真面目に、そして不真面目に学ぶ」

土曜日は、言葉のお話を書いています。

目次

大人になってもテスト大好き人間

私は昔からテストとか試験が大好きな、

ちょっと変わった子どもだった。

そういうとたいていの人は、

「成績がよかったからでしょう?」と言う。

もちろんテストで良い点数がとれたらうれしい。

でも、私は決して良い点数ではなくても、

テストを受けること自体が好きだった。

 

イタリア語をまじめに勉強していたころ、

イタリア語検定に挑戦していた。

5級、4級は、問題集と参考書を使って

独学で合格にこぎつけた。

その時すでにイタリアへ行った経験があったし、

自然なイタリア語を聞いたり、

イタリアの文化を多少なりとも知っていたことが

大きなプラスになっていたと思う。

ariruariru.hatenablog.com

 

しかし、3級の勉強に取り掛かると、

分からないことが増えてきて、

誰かに教えてもらうたいと思うようになった。

 

忙しい暮らしをしていたので

週に1度だけ、イタリア語の教室に通うことにした。

とても新鮮だった。

ネイティブの先生に教わることももちろんだけど、

そこで出会った生徒のみなさんが新鮮だった。

こんなにもイタリア語を学ぶ目的って

多種多様なんだということが。

 

年に数回、必要になるこんな本

そんなイタリア語の学習の中で、

いろいろな参考書や問題集を使ったけど、

年に数回、眺めたくなる本がある。

それが、情報センター出版局の

旅の指さし会話帳⑥イタリア」という本。

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この本は、旅行者のための単語と会話集のようなもので、

決して語学を勉強するときに使うための

本ではないのだと思う。

 

でも、私はイタリア語の勉強をしている時に、

何度もこの本を開いた。

そして今でも、年に何度か眺めている。

 

実はこのシリーズを何冊も持っている。

スペイン語ポルトガル語、フランス語などなど。

シリーズ本ではあるものの、違う言語を扱っているので

著者が異なり、それぞれの本のテイストが違うのも

おもしろいところだ。

チョイスする単語もそれぞれ違う。

 

イタリア語は真面目に、そして不真面目に!

最初は、イタリアの旅のために買ったものだ。

旅の単語と会話集なので、

詳しい文法の説明などは載っていない。

 

しかし、侮るなかれ、

本の最後についている単語帳には

2600以上の単語が収録され、

非常に簡単な文法の説明のページもついている。

 

だんだん難しい文法を勉強するようになって

ドツボにハマってきたとき、

この簡単な文法ページを読むと

肩の力が抜けてちょうど良い。

 

「知らなくても困らない」とか、

「動詞の活用はあとまわしでよい」など、

そんなときに読むと涙が出そうな説明文が並んでいるのだ。

 

文法を真面目に学ぶことは大切だと思うけど、

ときどき不真面目にもならなきゃだめだ。

 

文法に縛られない、本来の言葉のおもしろさに

ハッと気づくことができる。

 

そんなイタリア語学習者のことを

知ってか知らずかはわからないけれど、

実は奥深く、非常にさまざまなニーズに

こたえているのではないかと思う。

 

だって私は、ただの旅人の時にも、

学習者になってからも、学習のレベルが上がった後も、

そして学習を止めてからも、ずっと使っているから。

 

親愛なるイタリアの皆さんへ

そしてこのシリーズ本の大好きなページ。

 

この本の最初のほうに、

「親愛なるイタリアの皆さんへ」と

書かれたページがある。

イタリア語では、

per Voi carissimi amici italiani

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 上半分はイタリア語で、

下半分には日本語で同じ内容の文章が書かれてる。

これはイタリア語に限ったことではなく、

このシリーズ本すべてにあるページだ。

 

この本を現地で現地の人に見せる前提で書かれたこの文章。

「つたない言葉でもコミュニケーションをとりたいと

思っている旅人です」という宣言文みたいな内容だ。

 

この文章を読むと、なんだか勇気づけられる。

「そうだ、つたなくてもいいじゃないか、

だって私は外国人なんだし、

しゃべれなくて当然だ」と思える。

 

この本の作成の意図とはきっと違うとは思うけど、

私は私なりの使い方で、この本ともう十年以上の

付き合いをしている。

 

このページの上半分にあるイタリア語を

読めるようになった時、うれしかったなぁ。

そんな思い出も詰まっている一冊だ。

 

あぁー!

イタリアへ行きたい!

 

 

過去の「≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界」はこちら

    ↓

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≒(ニアリーイコール)を楽しむ言葉の世界<その12>「大好きな旅と音楽とイタリア語【第5章】」

土曜日は、言葉のお話を書いています。

先週土曜日の記事の続き、今日は

「私の大好きな旅と音楽とイタリア語<その5>」

今日で終わりです。 

  その<1><2><3><4>はこちら

        ↓

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目次

イタリアの生活の中でであう音楽用語たち

イタリアには、音楽用語があふれている。

音楽好きの人なら、イタリア語をまったく知らなくても、

そこかしこに楽しい文字が躍っているはず。

自動車の車検場で「andante」に出会えるように、

さまざまな生活の中で新鮮な出会いが待っている。

 

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(2015年イタリアのフィレンツェジェラート屋さんの看板やメニューを見るのも楽しい。)

そのことに気づいて以来、私はイタリアで、

看板などの文字を見るのが大好きになった。

新たな音楽の欠片を見つけると、

頭の中に自然と音楽が流れてくるようで。

「イタリアは音楽用語にあふれている!」

 

イタリアは音楽用語にあふれている?

いや、それは間違いだ。

イタリアが音楽用語にあふれているのではない。

音楽は生活から生まれ出てきたものだから、

私が音楽用語と思って覚えた言葉は、

生活の中のイタリア語だったという話だ。

 

歴史を逆からたどっているようなもの。

イタリア人なら、車検場の「andante」に感動することはない。

da capo」のcapoが「頭」という意味だったことも、

バスの停留所を「fermata」という呼ぶことも、

それはあたり前のイタリア語なのだから。

 

ステイ先のホストマザーは

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(2015年夏のフィレンツェミケランジェロ広場から見る街はため息が出る美しさ。)

 

イタリア語の言葉の中に、

イタリア語とは知らずに、

音楽の世界ですでに出会っていた

言葉がたくさんあること。

その感動を、つたないイタリア語と英語で

私はホストマザーに伝えた。

 

生粋のイタリア人である彼女には、

実感を持って理解するのは難しい話だったのではないかと、

今なら冷静に私も考えることができるが、

当時は興奮気味に伝えたと思う。

 

彼女はよくわからない私の話を一生懸命聞いて、

満面の笑みで私にこう言った。

「なんてすばらしい発見!」と。

 

そして、こう続けた。

「私もイタリア語が好きで、音楽も大好きよ!」と。

「あなたが、イタリア語も音楽も大好きだということを

知れてとってもうれしい!」

 

私の言いたかったことが伝わったかどうか定かではないが、

なにしろ私が喜んでいることだけは確実に伝わった。

彼女は彼女のやり方で一緒に喜んでくれたのだ。

 

「共感」と「同調」の違い

言葉の話からは少しそれるかもしれないが、

旅先で、「共感」と「同調」の違いを感じることがある。

 

さっきも書いたように、

ステイ先のホストマザーは素敵な人だった。

私のつたない言葉から、「共感」できる部分を

いつも見つけてくれようとする。

でも決して、私に「同調」はしないのだ。

私の細かい説明は分からなくても、

私の思いに大いに「共感」はしてくれる。

その「共感」の矢印は常に自分発信。

 

それがとても心地よかった。

 

ふと日本にいるときはどうだろうと考えてみる。

日本にいるときは、「同調」も「共感」も

同じカテゴリーの中に入れてしまっているのではないかと

自分を振り返ってハッとする。

 

個人主義の欧米だからなのか、

出会った人がたまたまそうだったのか、

イタリア人がそうなのか、

それはわからないけど、

私も「同調」ではなく、

「共感」できる人になりたいとあらためて思った。

 

 

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